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南コーカサス・ジョージアのワイン文化

ジョージアワインとは

ジョージアワインとは、8000年の歴史をもつ南コーカサスのジョージア(旧グルジア)で造られるワインです。クヴェヴリ製法とアンバー(オレンジ)ワイン、サペラヴィやルカツィテリなど約525の固有品種名で知られます。このデータベースはブドウ品種を網羅し、産地・品種・クヴェヴリ・歴史の4つの軸で出典つきで整理しています。

数字で見るジョージアワイン。

約525
記録される固有品種名
別名も含む、記録に残る品種名の数
8000年前
最古級のブドウ酒の痕跡
紀元前6000〜5800年・考古化学的証拠
2013
クヴェヴリ製法のUNESCO登録年
無形文化遺産
6ゾーン
ブドウ栽培・醸造の地域区分
国立ワイン庁の公式区分(カヘティ、カルトリ、イメレティ、ラチャ=レチュフミ、黒海沿岸、メスヘティ)

出典・基準年はデータ・出典ページで確認できます。

ジョージアワインの5つの特徴。

味わいは「品種 × 産地 × 製法」で決まります。5つの特徴は、その3つと歴史を知るための入口です。

世界最古級のワイン文化

紀元前6000年ごろの土器から、ブドウ酒の化学的な痕跡が見つかっています。考古学の証拠から現代まで、年表でたどれます。

歴史を読む

クヴェヴリという土器

地中に埋めた素焼きの甕で発酵・熟成させる伝統製法。2013年にUNESCO無形文化遺産に登録されました。

クヴェヴリを知る

約525の固有品種

記録に残る品種名の数です。ルカツィテリやサペラヴィなどの定番から、研究機関で大切に保存される品種まで、今の状態を品種ごとに示します。

品種一覧へ

アンバーワインの本場

白ブドウを果皮ごと醸すアンバー(オレンジ)ワイン発祥の地の一つ。赤・白・ロゼも豊かに造られています。

アンバーワインとは

多様な産地と気候

東部カヘティから西部イメレティまで、標高・土壌・気候の異なる産地ごとに個性の異なるワインが造られます。

産地を見る

ジョージアの主要ブドウ品種。

白のルカツィテリと黒のサペラヴィを筆頭に、まずはこの8品種から。約525の品種名は、日本語・ジョージア語・ラテン文字のどれからでも探せます。

ルカツィテリ
Rkatsiteli ・ რქაწითელი

ジョージアで最も広く栽培される白品種。しっかりした酸と穏やかな香り。クヴェヴリ醸造にも多用。

白カヘティ商業栽培
サペラヴィ
Saperavi ・ საფერავი

果肉まで色付くタンテュリエの黒品種。濃い色調、豊かなタンニンと酸。辛口から半甘口まで。

黒カヘティ商業栽培
ムツヴァネ・カフリ
Mtsvane Kakhuri ・ მწვანე კახური

名は「緑」。カヘティの芳香系白品種。ルカツィテリとのブレンドや、マナヴィPDOの単一品種ワインで知られる。

白カヘティ商業栽培
キシ
Kisi ・ ქისი

一時ほぼ姿を消し、2000年代以降に復興した白品種。花や桃の芳香で、クヴェヴリ醸造のアンバーワインに人気。

白カヘティ少量・復興栽培
ツォリコウリ
Tsolikouri ・ ცოლიკოური

西部を代表する白品種。イメレティを中心に広く栽培。バランスの良い酸と果実味。

白イメレティ商業栽培
チヌリ
Chinuri ・ ჩინური

カルトリの主要白品種。高い酸でスパークリング(PDOアテヌリ)とクヴェヴリ醸造の両方に使われる。

白カルトリ商業栽培
アレクサンドロウリ
Aleksandrouli ・ ალექსანდროული

ラチャの黒品種。半甘口赤ワイン「フヴァンチカラ」の主要品種。

黒ラチャ少量・復興栽培
オジャレシ
Ojaleshi ・ ოჯალეში

サメグレロの黒品種。極晩生。辛口・半甘口の赤。PDOサルヒノ・オジャレシ。

黒サメグレロ少量・復興栽培

日本語、ジョージア語、ラテン文字、別名。どこからでも同じ品種にたどり着けます。

ジョージアワインの産地とPDO。

生産の中心は東部のカヘティ。西部のイメレティ、中部のカルトリ、山あいのラチャまで、産地ごとに気候と品種が変わります。産地・品種・製法を法的に定めた呼び名がPDO(原産地呼称)。33の呼称のうち15を、1つずつ詳しく解説しています。

代表的なPDO

ボトルの写真はイメージです。

ほかの 9 つのPDO

色とスタイル

赤も白も、アンバーも。

ジョージアでは赤・白・ロゼ・アンバーのすべてが造られ、ステンレスタンクで造る現代的な白ワインもたくさんあります。白ブドウを果皮とともに醸したワインを、ジョージアでは「アンバーワイン」、国際的には「オレンジワイン」と呼びます。

クヴェヴリは醸造の容器と製法、アンバーはワインの色とスタイル、自然派は造り手の考え方を表す言葉です。それぞれを分けて知ると、選ぶときの手がかりになります。

アンバーワインと製法の違いを詳しく
スタイル別の果皮接触と味わい
スタイル果皮接触味わい
白(現代的製法)ほぼなし果実味が明快、軽快な酸
アンバー数日〜数か月タンニン、複雑な香り、琥珀色
赤あり(黒ブドウ)サペラヴィ主体、濃色で力強い
ロゼ・その他短時間生産量は比較的少ない

クヴェヴリとは。

クヴェヴリは、ワインの発酵・熟成に使うジョージアの土器です。伝統的には地中へ埋設して使用します。

地中に埋めることで温度が安定し、卵形の内部では発酵中の対流が自然に起こります。白ブドウを果皮・種・(地域により)梗とともに数か月醸すカヘティ式と、果皮の使用が少ないイメレティ式など、地域ごとの造り方があります。

2013年、「クヴェヴリによる伝統的ワイン醸造法」はUNESCO無形文化遺産に登録されました。登録されたのは、クヴェヴリでワインを造るこの製法そのものです。

クヴェヴリ製法の詳細へ

ジョージアワインの歴史。8000年前の考古学的証拠。

紀元前6000年ごろの土器から、クヴェヴリ文化、ソ連時代、そして現代の復興まで。確かめられた事実を年表でたどります。

前6000〜5800年
ブドウ酒の化学的痕跡。ジョージア南部の新石器時代遺跡の土器から、酒石酸などブドウ酒に由来する成分が検出されました(McGovern ら、PNAS 2017)。
古代〜中世
クヴェヴリ文化の定着。甕を用いた醸造・貯蔵が継続的に行われ、ワインが宗教・生活文化と深く結びつきます。
19〜20世紀
近代化とソ連時代。大規模生産へ移行する一方、多くの土着品種が栽培から姿を消しました。
2013年
UNESCO無形文化遺産登録。クヴェヴリ製法が登録され、伝統回帰と希少品種復興の動きが加速します。
現在
伝統と現代の共存。クヴェヴリと近代設備を使い分ける生産者が増えています。
歴史と原典を詳しく読む

ジョージアワインを楽しむガイド。

味わい、選び方、飲み方、料理、ラベルの読み方まで。用語は用語集で確認できます。

ジョージアワイン入門

ジョージアワインが特別な3つの理由、産地の東西、最初の1本の選び方を3分で。

入門ガイドへ

味わいの特徴

白・アンバー・赤・半甘口の違いと、品種ごとの酸・タンニンの目安。

味わいを知る

飲み方・提供温度

スタイル別の温度、グラス、抜栓のタイミング、開栓後の保存。

飲み方を見る

料理とのペアリング

ハチャプリやムツヴァディなどジョージア料理から、日本の食卓まで。

ペアリングを見る

ラベルの読み方

品種名、PDO、クヴェヴリ表記、ジョージア文字。ラベルから中身を読み解く手順。

ラベルを読む

よくある質問。

「ジョージア」と「グルジア」は違う国ですか?

同じ国です。「グルジア」はロシア語由来の旧呼称で、日本政府は2015年に呼称を「ジョージア」へ変更しました。本サイトでは「ジョージアワイン」と表記しています。

ジョージアワインはすべてオレンジワインですか?

いいえ。赤・白・ロゼ・アンバーのすべてが造られていて、ステンレスタンクで造る現代的な白ワインもたくさんあります。詳しくはアンバーワインの解説をご覧ください。

アンバーワインとオレンジワインは何が違いますか?

指すワインはほぼ同じです。白ブドウを果皮とともに醸造したワインを、ジョージアでは「アンバーワイン」、国際的には「オレンジワイン」と呼ぶことが多く、本サイトでは「アンバーワイン」と呼んでいます。

約525品種はすべて今も栽培されていますか?

約525は、歴史の記録に残る品種名の数で、商業栽培されるのはその一部です。研究機関のコレクションで保存される品種や、記録に名前が残る品種も含みます。本サイトでは品種ごとに「商業栽培/少量・復興栽培/コレクション/歴史資料のみ」の4つで今の状態を示しています。

ジョージアワインの有名な品種は何ですか?

白のルカツィテリと黒のサペラヴィが二大品種で、ブドウ畑の大半を占めます。ほかに芳香系の白ムツヴァネ・カフリとキシ、西部イメレティのツォリコウリ、ラチャの半甘口赤フヴァンチカラに使うアレクサンドロウリが知られています。

ジョージアワインの味の特徴は何ですか?

白は明快な果実味と軽快な酸、アンバー(オレンジ)ワインは果皮由来のタンニンと複雑な香り、赤はサペラヴィの濃い色と力強さが基本です。同じ品種でもクヴェヴリか現代的製法かで質感が変わるため、色・製法・産地の3点で見ると傾向をつかめます。詳しくは味わいの特徴へ。

初めて飲むなら、何を選べばいいですか?

色(赤・白・アンバー・ロゼ)、好みの味(軽快・芳香・酸・タンニン)、製法(クヴェヴリか現代的製法か)の3つで決めると、品種と産地の候補が絞れます。選び方ガイドにまとめています。

「8000年の歴史」は本当ですか?

紀元前6000〜5800年ごろの土器から、ブドウ酒に由来する成分が検出されています。査読論文(McGovern ら、PNAS 2017)で報告された、この考古学的証拠が「8000年の歴史」の根拠です。その後の歩みは歴史のガイドで年表にしています。

クヴェヴリワイン=自然派ワインですか?

別の考え方です。クヴェヴリは醸造の容器と製法の名前で、自然派かどうかはブドウの育て方や添加物の方針で決まります。クヴェヴリで造る慣行農法のワインも、ステンレスタンクで造る自然派ワインもあります。

ジョージアワインはどこで買えますか?

ジョージアワインの専門店や輸入元の通販で買えます。ラベルの品種名やPDOの名前がわかれば、このサイトの品種やPDOのページで味わいの傾向を確かめてから選べます。

出典と検証の方針。

国際機関や国の資料、査読論文などの一次資料をもとに書き、ページごとに出典と確認日を載せています。お気づきの点は訂正・情報提供のフォームからお知らせください。訂正の記録はすべて公開しています。

根拠の強さ

根拠の強さ(A〜E)
ADNA鑑定と、研究機関に保存された株遺伝子で品種を確かめ、実物の株が残っているもの
B国際的なブドウ品種の登録簿 VIVC、OIV、国の機関、法令、PDOの規定国際機関や国立ワイン庁などの公式資料
C査読論文、学術機関、遺伝資源の研究専門家の審査を経た研究成果と学術機関の報告
D歴史的なブドウ品種誌1960年の品種誌など、当時の記録として参照
E生産者、輸入業者、専門メディア一次資料とあわせて参考にする情報

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執筆ジョージアワインストア データベース編集部
レビュー編集部(相互確認)
初回公開2026年9月3日
最終確認2026年9月28日
根拠の強さB(公的資料。国の機関・法令など。各項目はリンク先ページの出典による)
主要出典各節のリンク先ページの出典に準拠(統計は基準年つき)。出典一覧

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