Protected Designation of Origin ・ 原産地呼称

ジョージアのPDO(原産地呼称)一覧

PDO(原産地呼称)とは、特定の地理的区域で、定められた品種と製法により造られたワインだけが名乗れる、法的に保護された名称です。ジョージアではツィナンダリ、ムクザニ、キンズマラウリなどの地名がPDOとして登録され、それぞれに規定(仕様書)があります。PDOは産地・品種・製法を法的に定めた区分であり、名称を見れば「どこで・何のブドウで・どんなタイプか」がおおむね分かります。2026年9月21日時点 ・ 国立ワイン庁の登録簿で全33件を確認

33PDO(原産地呼称)の数

国立ワイン庁の登録簿に載る呼称(2026年9月時点)。産地の範囲、品種、タイプ、熟成を規定で定めます。

20うち東部カヘティ

ブドウ畑の大半が集まる東部に呼称も集中。ムクザニ、ツィナンダリ、キンズマラウリなど。

15個別ページのある PDO

産地の区域、品種、規定の数字、味わいを、呼称ごとにくわしく解説しています。

タイプの内訳(33 件)
赤のみ 14白のみ 5複数の色を定める 11アンバーのみ 2泡 1

赤・白には半甘口を含む。「複数の色」は白と赤、白とアンバーなど、1つの呼称が2色以上を定めるもの。各呼称の規定の主な定めをもとにした、本サイトの集計です(2026年9月時点)。

PDOの読み方。名前だけで、3つ分かる。

ラベルにPDO名が書かれていれば、産地・品種・タイプの3つが法的に確定します。

1

産地が分かる

カヘティ地方クヴァレリ市の特定区域

PDO名は地名です。仕様書が区域(市・村・標高)を定め、ブドウはその区域内の畑で収穫されたものに限られます。

2

品種が分かる

サペラヴィ

使用品種は仕様書で固定されています。ラベルに品種名がなくても、PDO名から品種が導けます。

3

タイプが分かる

天然半甘口の赤

辛口白・辛口赤・天然半甘口赤・スパークリング・酒精強化など、色と甘辛もPDOごとに定められています。

キンズマラウリの仕様を見る

規定では、ラテン文字の名称とともに「Protected Designation of Origin」または「PDO」の表記を添えることが定められています。

補足: PDOは品質の格付けではなく、「産地・品種・製法の規定に合っている」ことの表示です。区域の外の畑や、規定にない造り方(たとえばクヴェヴリで果皮ごと醸した白)にも、優れたワインがあります。

ジョージアのPDO一覧表(全33件)。

国立ワイン庁(National Wine Agency)の登録簿に載る33件すべてを掲載しています。タイプ・品種は各呼称の規定の要約、登録年は登録簿の記載です。年をクリックすると公式の登録ページが開きます。

PDO一覧表
PDO名地域(市)タイプ主要品種登録詳細
ツィナンダリ
Tsinandali ・ წინანდალი
カヘティ(テラヴィ) 辛口白(仕様書では辛口赤も定める) ルカツィテリ85%以上、ムツヴァネ・カフリ15%以下(白)/ サペラヴィ(赤) 2005年 ツィナンダリの詳細
ムクザニ
Mukuzani ・ მუკუზანი
カヘティ(グルジャアニ) 辛口赤 サペラヴィ100% 2005年 ムクザニの詳細
キンズマラウリ
Kindzmarauli ・ ქინძმარაული
カヘティ(クヴァレリ) 天然半甘口赤 サペラヴィ 2006年 キンズマラウリの詳細
アハシェニ
Akhasheni ・ ახაშენი
カヘティ(グルジャアニ) 天然半甘口赤 サペラヴィ 2005年 アハシェニの詳細
ナパレウリ
Napareuli ・ ნაფარეული
カヘティ(テラヴィ) 辛口白・辛口赤 ルカツィテリ(白)/ サペラヴィ(赤) 2007年 ナパレウリの詳細
クヴァレリ
Kvareli ・ ყვარელი
カヘティ(クヴァレリ) 辛口赤 サペラヴィのみ 2007年 クヴァレリの詳細
グルジャアニ
Gurjaani ・ გურჯაანი
カヘティ(グルジャアニ) 辛口白 ルカツィテリ(ムツヴァネ・カフリを15%程度まで) 2005年 グルジャアニの詳細
ヴァジスバニ
Vazisubani ・ ვაზისუბანი
カヘティ(グルジャアニ) 辛口白 ルカツィテリ(ムツヴァネ・カフリを15%程度まで) 2007年 ヴァジスバニの詳細
カルデナヒ
Kardenakhi ・ კარდენახი
カヘティ(グルジャアニ) 辛口アンバー・酒精強化白 ルカツィテリ(ムツヴァネ・カフリとヒフヴィを15%程度まで) 2007年 カルデナヒの詳細
コトヒ
Kotekhi ・ კოტეხი
カヘティ(グルジャアニ) 辛口白・辛口赤 ルカツィテリ(白)/ サペラヴィ(赤) 2007年 —
ゼガアニ
Zegaani ・ ზეგაანი
カヘティ(グルジャアニ) 辛口赤(クヴェヴリ醸造) サペラヴィのみ 2022年 —
テリアニ
Teliani ・ თელიანი
カヘティ(テラヴィ) 辛口赤 カベルネ・ソーヴィニヨン 2007年 テリアニの詳細
マナヴィ
Manavi ・ მანავი
カヘティ(サガレジョ) 辛口白 ムツヴァネ・カフリのみ(仕様書は他品種を認めない) 2006年 マナヴィの詳細
ティバアニ
Tibaani ・ ტიბაანი
カヘティ(シグナギ) 辛口アンバー ルカツィテリ(ムツヴァネ・カフリとヒフヴィを15%程度まで) 2007年 —
サペラヴィ・ハシュミ
Saperavi Khashmi ・ ხაშმის საფერავი
カヘティ(サガレジョ) 辛口赤 サペラヴィのみ 2018年 —
アフメタ
Akhmeta (Akhmetis Mtsvane) ・ ახმეტა (ახმეტის მწვანე)
カヘティ(アフメタ) 白(辛口〜天然半甘口)・アンバー ムツヴァネ・カフリのみ(アンバーはキシ・ヒフヴィを合わせて15%まで) 2020年 —
ツァラピ
Tsarapi ・ წარაფი
カヘティ(グルジャアニ) 辛口アンバー ルカツィテリ(ムツヴァネ・カフリ・ヒフヴィを合わせて15%まで) 2020年 —
アホエビ
Akhoebi ・ ახოები
カヘティ(グルジャアニ) 辛口赤 サペラヴィ、サペラヴィ・ブデシュリ 2020年 —
キシ・マグラアニ
Kisi Magraani ・ მაღრაანის ქისი
カヘティ(アフメタ) 辛口白・辛口アンバー キシのみ 2021年 —
カヘティ
Kakheti (Kakhuri) ・ კახეთი
カヘティ全域 白・赤・ロゼ・アンバー(辛口〜甘口。地域名の呼称) 白・アンバー: ルカツィテリ、ムツヴァネ・カフリ、キシ、ヒフヴィほか / 赤: サペラヴィ、カベルネ・ソーヴィニヨンほか 2007年 —
フヴァンチカラ
Khvanchkara ・ ხვანჭკარა
ラチャ(アンブロラウリ) 天然半甘口赤 アレクサンドロウリ、ムジュレトゥリ 2005年 フヴァンチカラの詳細
ラチャ
Racha ・ რაჭა
ラチャ(オニ、アンブロラウリ) 辛口赤 アレクサンドロウリ、ムジュレトゥリ 2025年 —
トゥヴィシ
Tvishi ・ ტვიში
レチュフミ(ツァゲリ) 天然半甘口白 ツォリコウリのみ 2007年 トゥヴィシの詳細
レチュフミ
Lechkhumi ・ ლეჩხუმი
レチュフミ(ツァゲリ) 辛口白・辛口アンバー ツォリコウリほか 2025年 —
オクレシス・ウサヘロウリ
Okureshis Usakhelouri ・ ოყურეშის უსახელოური
レチュフミ(ツァゲリ) 赤(辛口・天然半辛口・天然半甘口) ウサヘロウリのみ 2022年 —
スヴィリ
Sviri ・ სვირი
イメレティ(ゼスタポニ) 辛口白 ツォリコウリ、ツィツカ、クラフナ 2007年 スヴィリの詳細
オブチャ
Obcha ・ ობჩა
イメレティ(バグダティ) 辛口アンバー・辛口赤 ツォリコウリ主体(アンバー)/ オツハヌリ・サペレ(赤) 2024年 —
サザノス・オツハヌリ
Sazanos Otskhanuri ・ საზანოს ოცხანური
イメレティ(テルジョラ、ゼスタポニ) 辛口赤 オツハヌリ・サペレ(サペラヴィを5%まで) 2025年 —
アテニ(アテヌリ)
Ateni (Atenuri) ・ ატენი (ატენური)
カルトリ(ゴリ) スパークリング白・辛口白 チヌリ、ゴルリ・ムツヴァネ、アリゴテ 2007年 アテニの詳細
ボルニシ
Bolnisi ・ ბოლნისი
カルトリ(ボルニシ) 辛口の白・アンバー・赤・ロゼ 白・アンバー: ルカツィテリ、チヌリ、ゴルリ・ムツヴァネ / 赤: サペラヴィ、タヴクヴェリ、シャヴカピト、アスレトゥリ・シャヴィ 2018年出願 —
オカミ
Okami ・ ოკამი
カルトリ(カスピ) 辛口白・辛口赤 白: チヌリ、ゴルリ・ムツヴァネ / 赤: シャヴカピト 2022年 —
アスレトゥリ・シャラ
Asuretuli Shala ・ ასურეთული შალა
カルトリ(テトリツカロ) 辛口赤 アスレトゥリ・シャヴィ(タヴクヴェリとシャヴカピトを合わせて15%まで) 2022年 —
サルヒノ・オジャレシ
Salkhino Ojaleshi ・ სალხინოს ოჯალეში
サメグレロ(マルトヴィリ) 辛口赤(残糖4 g/L以下) オジャレシ100% 2020年 —

PDO数は年により変わります。2026年9月21日に国立ワイン庁の登録簿で確認した名称は33です(ボルニシは登録簿に出願番号と2018年の出願日で掲載)。ラチャ、レチュフミ、オブチャのタイプは、国立ワイン庁の日本公式サイトの記載によります。基準年は出典ページを参照。タイプ・品種は各呼称の規定の要約で、赤の併記などの細かな規定は個別ページで紹介しています。

表記について: 日本語の表記はゆれがあります。本サイトの表記(国立ワイン庁の日本公式サイトなどの別表記)— ヴァジスバニ(ヴァジスヴァニ)、コトヒ(コテヒ)、ゼガアニ(セガアニ)、サペラヴィ・ハシュミ(サペラヴィ・ハシミ、ハシミ・サペラヴィ)、アフメタ(アハメタ)、ツィナンダリ(チナンダリ)、フヴァンチカラ(クヴァンチカラ)。国名の旧称はグルジアです。

ジョージアで近年登録されたPDO。

33件のうち13件は、2020年以降に登録されました。カヘティの小さな区画(アホエビ、ツァラピ、キシ・マグラアニなど)に加え、カルトリ、レチュフミ、ラチャ、イメレティ、サメグレロの固有品種へと、呼称が広がっています。

  1. 2020年3月
    サルヒノ・オジャレシSalkhino Ojaleshi
    サメグレロ(マルトヴィリ)辛口赤(残糖4 g/L以下)オジャレシ100%
  2. 2020年5月
    アフメタAkhmeta (Akhmetis Mtsvane)
    カヘティ(アフメタ)白(辛口〜天然半甘口)・アンバームツヴァネ・カフリのみ(アンバーはキシ・ヒフヴィを合わせて15%まで)
    ツァラピTsarapi
    カヘティ(グルジャアニ)辛口アンバールカツィテリ(ムツヴァネ・カフリ・ヒフヴィを合わせて15%まで)
    アホエビAkhoebi
    カヘティ(グルジャアニ)辛口赤サペラヴィ、サペラヴィ・ブデシュリ
  3. 2021年5月
    キシ・マグラアニKisi Magraani
    カヘティ(アフメタ)辛口白・辛口アンバーキシのみ
  4. 2022年8月
    ゼガアニZegaani
    カヘティ(グルジャアニ)辛口赤(クヴェヴリ醸造)サペラヴィのみ
    オクレシス・ウサヘロウリOkureshis Usakhelouri
    レチュフミ(ツァゲリ)赤(辛口・天然半辛口・天然半甘口)ウサヘロウリのみ
  5. 2022年11月
    アスレトゥリ・シャラAsuretuli Shala
    カルトリ(テトリツカロ)辛口赤アスレトゥリ・シャヴィ(タヴクヴェリとシャヴカピトを合わせて15%まで)
  6. 2022年12月
    オカミOkami
    カルトリ(カスピ)辛口白・辛口赤白: チヌリ、ゴルリ・ムツヴァネ / 赤: シャヴカピト
  7. 2024年12月
    オブチャObcha
    イメレティ(バグダティ)辛口アンバー・辛口赤ツォリコウリ主体(アンバー)/ オツハヌリ・サペレ(赤)
  8. 2025年4月
    ラチャRacha
    ラチャ(オニ、アンブロラウリ)辛口赤アレクサンドロウリ、ムジュレトゥリ
    レチュフミLechkhumi
    レチュフミ(ツァゲリ)辛口白・辛口アンバーツォリコウリほか
  9. 2025年9月
    サザノス・オツハヌリSazanos Otskhanuri
    イメレティ(テルジョラ、ゼスタポニ)辛口赤オツハヌリ・サペレ(サペラヴィを5%まで)

登録の年月は国立ワイン庁の登録簿の登録日によります(オブチャ、ラチャ、レチュフミは、国立ワイン庁の公表などで本サイトが確認した年月です)。カルトリのボルニシは2018年7月に出願された呼称で、登録簿には出願番号で掲載されています。

PDO(原産地呼称)とは。

ジョージアのPDOについて、よく調べられる疑問に、登録簿と法令にもとづいて答えます。

ジョージアのPDOはいくつありますか?

国立ワイン庁(National Wine Agency)の登録簿には、2026年9月時点で33件のPDOが載っています。東部のカヘティ地方が20件、中部のカルトリ地方が4件、西部(イメレティ、ラチャ、レチュフミ、サメグレロ)が9件です。2020年以降だけで13件が加わっており、数は年によって変わります。

PDO(原産地呼称)とは何ですか?

特定の区域のブドウだけを使い、規定(仕様書)が定める品種・製法・成分規格を満たしたワインだけが名乗れる、法的に保護された名称です。ジョージア(旧グルジア)では地名がそのまま呼称になります。フランスのAOC、イタリアのDOCと同じ考え方の制度で、2005年に最初の登録が行われた当時は「原産地名称(Appellation of Origin)」と呼ばれていました。

最初に登録されたPDOはどれですか?

2005年に登録された5件です。登録番号の順に、フヴァンチカラ(登録番号1)、ムクザニ(2)、ツィナンダリ(3)、アハシェニ(4)、グルジャアニ(5)。このうち4件がカヘティ地方、フヴァンチカラがラチャ地方です。

誰が登録し、管理していますか?

登録は国家知的財産センター(サクパテンティ)が行い、生産の管理は国立ワイン庁が担います。根拠となる法律は、1999年6月22日に採択された「商品の原産地名称および地理的表示に関するジョージア法」です。各PDOの規定(仕様書)は国立ワイン庁が公開しています。

EUでも保護されていますか?

はい。EUとジョージアは地理的表示を相互に保護する協定を結んでおり、2012年4月1日に発効しました。ジョージアのワインの呼称はEU域内でも保護の対象になります。

PDOの表示があるワインのほうが高品質ですか?

PDOは品質の格付けではなく、「産地・品種・製法の規定に合っている」ことの表示です。区域の外の畑のブドウや、規定にない造り方で仕上げた優れたワインもあります。PDO名は、産地と味わいのタイプを知る手がかりとして使うのがおすすめです。

出典: 国立ワイン庁のPDO登録簿、サクパテンティ「原産地名称および地理的表示に関する法律」、EUとジョージアの地理的表示保護協定(EUR-Lex)。

PDOの規定で決まること。

各PDOには公開された規定(仕様書)があり、区域、使う品種、栽培条件、収量の上限、収穫時の糖度、醸造方法、成分の基準、熟成、ラベルの表示が定められています。国立ワイン庁(LEPL National Wine Agency)が生産管理を担い、名称は国家知的財産センター(サクパテンティ)に登録されています。

本サイトの個別PDOページは、国立ワイン庁が公開するこの規定(英訳版)をもとに、要点を日本語で整理しています。右はムクザニの例です。

国立ワイン庁のPDO一覧(英語)を見る
PDOの規定で決まること(ムクザニの例)
規定の項目例(ムクザニ)
区域アラザニ川右岸、グルジャアニ市の10村、標高350〜700m
品種サペラヴィのみ
収量10t/ha以下、1tから650L以下
収穫時糖度19%以上
熟成任意。行う場合は木樽で6か月以上
成分規格アルコール11%以上、残糖4g/L以下 ほか

このページの検証状態

このページの検証状態
執筆ジョージアワインストア データベース編集部
レビュー編集部(相互確認)
初回公開2026年9月4日
最終確認2026年9月28日
根拠の強さB(公的資料。国立ワイン庁のPDO登録簿・各PDO仕様書、2026年9月21日に33件を照合)
主要出典各項目のリンク先ページの出典に準拠。詳細は出典一覧
注記一覧表のタイプ・品種は各呼称の規定の要約です。登録数は年により変わるため、基準年とともに出典ページで管理します。根拠の強さ(A〜E)の定義は方法論を参照。

根拠の強さ(A〜E)の定義は方法論、運営体制はこのサイトについてを参照。

訂正を依頼する