研究機関の保存品種 ・ 古い文献に残る品種 ・ 小さな畑の在来品種

ジョージアの希少・保存品種

記録に残るジョージアのブドウの品種名は約525。その多くは、いまは研究機関の畑で大切に保存されるか、古い文献に名を残しています。このページでは、そうした保存品種と、ごく小さな畑で守られている在来品種を集めました。名前の確かめ方と、情報をお寄せいただく窓口も案内します。

23名称

コレクション保存と、文献に残る品種名。

研究機関の畑で保存されている品種と、古い文献に名が残る品種の合計です。

18
コレクション保存
5
歴史資料のみ
7
紹介ページのある品種

掲載品種は品種マスターリスト(2026年9月6日版)に基づきます。少量・復興栽培の品種は白品種・黒品種の各ページで紹介しています。研究機関 SRCA のジガウラ圃場には、437の品種が保存されています(2022年12月時点)。

01 — 紹介ページのある品種

紹介ページのある、希少な品種。

研究機関で保存される品種と、ごく小さな畑で守られる在来品種。名前の由来や育つ土地を、国立ワイン庁などの資料で確かめてまとめました。

研究機関で保存される2品種

研究機関の畑で、生きた株として大切に保存されている品種です。

小さな畑で守られる5品種

限られた生産者が、ごく小さな畑で育てている在来品種です。

02 — マスターリスト

マスターリストに載る、保存品種。

アブハジア、アジャラ、サメグレロ、グリア。黒海に近い西部を中心に、研究機関で保存される品種と、古い文献に名が残る品種です。行を開くと、名前・産地・資料がわかります。

品種マスターリストに載る保存品種
名称ジョージア語果皮色判定現存状態主地域根拠リスト
クラルジュリ
Klarjuli(VIVC 6304)
კლარჯული 白 正規品種 コレクション アジャラ B 行を開く ›
サツラヴィ
Satsuravi(VIVC 10785)
საწურავი 黒 正規品種 コレクション アジャラ B 行を開く ›
ジネシ
Jineshi(VIVC 3775)
ჯინეში 淡赤 正規品種 コレクション アジャラ B 行を開く ›
バトムラ
Batomura(VIVC 1038)
ბათომურა 淡赤 正規品種 コレクション アジャラ B 行を開く ›
ブロラ
Brola(VIVC 1691)
ბროლა 白 正規品種 コレクション アジャラ B 行を開く ›
ホパトゥリ
Khopaturi(VIVC 6189)
ხოფათური 白 正規品種 コレクション アジャラ B 行を開く ›
メクレンチヒ
Mekrenchkhi(VIVC 7597)
მეკრენჩხი 黒 正規品種 コレクション アジャラ B 行を開く ›
アヴァシルフヴァ
Avasirkhva(VIVC 796)
ავასირხვა 白 正規品種 コレクション アブハジア B 行を開く ›
アグビジ
Aghbizhi(VIVC 97)
აღბიჟი 黒 正規品種 コレクション アブハジア B 行を開く ›
カチチ
Kachichi(VIVC 5896)
კაჭიჭი 黒 正規品種 コレクション アブハジア B 行を開く ›
フナリジ
Khunaliji(VIVC 22057)
ხუნალიჟი 白 正規品種 コレクション アブハジア B 行を開く ›
ラコアジ
Lakoaj(VIVC 6672)
ლაკოაჟი 黒 正規品種 コレクション アブハジア B 行を開く ›
サクミエラ
Sakmiela(VIVC 10487)
საკმიელა 白 正規品種 コレクション グリア B 行を開く ›
スヒラトゥバニ
Skhilatubani(VIVC 11848)
სხილათუბანი 黒 正規品種 コレクション グリア B 行を開く ›
チヴィティルリ
Chvitiluri(VIVC 2639)
ჭვიტილური 白 正規品種 コレクション サメグレロ B 行を開く ›
チェチペシ
Chechipeshi(VIVC 2511)
ჩეჭიფეში 白 正規品種 コレクション サメグレロ B 行を開く ›
クヴィリスタヴァ
Kviristava(VIVC 27331)
კვირისთავა 白 正規品種 歴史資料のみ アジャラ B 行を開く ›
ブトコ
Butko(VIVC 1915)
ბუტკო 黒 正規品種 歴史資料のみ アジャラ B 行を開く ›
ブルズガラ
Burdzghala(VIVC 20975)
ბურძღალა 黒 正規品種 歴史資料のみ アジャラ B 行を開く ›
アブスアジ
Absuaj(VIVC 20588)
აბსუაჯი 黒 正規品種 歴史資料のみ アブハジア B 行を開く ›
アムラフ
Amlakhu(VIVC 20811)
ამლახუ 白 正規品種 歴史資料のみ アブハジア B 行を開く ›

「根拠」は根拠の強さです(A〜E)。A=DNA鑑定や研究機関に保存された株、B=国際的なブドウ品種の登録簿 VIVC・政府・PDOの規定、C=学術論文、D=歴史的な品種誌、E=生産者・メディア。A がもっとも確かな根拠で、B・C・D・E の順に続きます。

03 — 分類

「希少」を、3つの状態で見分ける。

ひとくちに希少な品種といっても、守られ方はさまざま。いまどこで、どう育っているかで、3つに分けて紹介しています。

「希少」を、3つの状態で見分ける
区分定義本ページの例
コレクション研究機関の畑や遺伝資源として、生きた株が保存されている品種ムテヴァンディディ、ルツヒリ、スヒラトゥバニ
歴史資料のみ古い文献に名が残る品種。生きた株が見つかれば「コレクション」に移りますブトコ、ブルズガラ、クヴィリスタヴァ
少量・復興(ごく小規模)限られた生産者が、ごく小さな畑で育てている品種ジャニ、ブデシュリ・テトリ、ラチュリ・ゼルシャヴィ、オルベルリ、ツルキゼ・テトラ

現存状態の4段階

状態は固定ではありません。保存品種の栽培・醸造の再開が確認されれば「少量・復興」へ、歴史資料のみの名称に生きた株が確認されれば「コレクション」へ更新します。状態の定義

04 — 実在性調査

名前だけが残る品種を、どう確かめるか。

名前だけが伝わる品種も、6つの手順で1つずつ確かめます。

1. 名称の収集
日本語・ラテン文字・ジョージア語・ロシア語転写を集めます。表記の揺れをまとめ、どの資料にどの綴りで現れるかを記録します。
2. 品種誌での照合
歴史的な品種誌と学術的なアンペログラフィーを確認します。記載があれば、果皮色・原産地域・用途の記述を出典年とともに記録します(根拠の強さ C〜D)。
3. VIVC・公的資料
国際的なブドウ品種の登録簿 VIVC の登録番号と、政府・PDOの資料を確認します。登録があれば、正式な品種名と別名を見分ける手がかりになります(根拠の強さ B)。
4. 保存株の確認
研究機関のコレクションに生きた株があるかを確認します。機関名・保存株の番号・確認年を記録します(根拠の強さ A)。
5. DNAによる同定
DNAの型(SSR / SNP)が公表されていれば、他の品種と比べます。一致すれば同義語として正規品種へ統合し、独立していれば正規品種として登録します。
6. 判定と公開
正規品種・同義語・同名異種・未確定のいずれかに判定し、品種マスターリストに記録します。資料で確かめた品種は、紹介ページでくわしく案内します。

例: ルツヒリ(Rtskhili)は、国際的なブドウ品種の登録簿 VIVC への登録(10297、淡赤、原産ラチャ=レチュフミ)と、2018年刊の品種誌の記述を確かめ、研究機関で保存される品種として記録しました。ルツヒリのページへ

05 — 保存された株

「実在する」とは、生きた株があること。

保存品種の「実在」は、研究機関の畑や遺伝資源バンクに生きた株があるかで判断します。古い文献に名が残る品種は、株が見つかるまで「歴史資料のみ」として記録します。

株が見つかったら、次はDNAの型(SSR / SNP)を他の品種と比べます。同じ品種の別名なのか、独立した品種なのかがわかり、根拠の強さはもっとも確かな A になります。

機関名・保存株の番号・確認年は、資料で確かめた項目を「確認済み」として掲載しています。

「実在する」とは、生きた株があること
確認項目意味根拠の強さ
品種誌の記載名称・色・地域が歴史的に記録されているD
学術資料の記載研究機関が品種として扱っているC
VIVC登録国際的なブドウ品種の登録簿に登録番号があるB
保存された株研究機関に生きた株があるA
DNAの型SSR / SNP で他の品種と比べられるA

06 — 情報提供

保存品種の情報を、お持ちですか。

保存品種を栽培・醸造している生産者、保存株を管理する機関、文献をご存じの研究者、現地で名称を聞いた方からの情報を求めています。確かめた情報は出典を明記して、品種マスターリストと紹介ページに反映します。

とくに歓迎する情報: VIVC の登録番号、保存株の番号と保管機関、DNAの型(SSR / SNP)の公表先、いまの栽培・醸造の例、日本語で定着している表記。

提供いただきたい形式

提供いただきたい形式
品種名ジョージア語原綴りと、資料に現れる表記
出典文献名・発行年・ページ、またはURL・確認日
株の所在機関名・畑・保存株の番号(分かる範囲で)
醸造例生産者名・ヴィンテージ・入手先

資料が手元になくても歓迎します。いただいた情報は資料で確かめてから、出典を添えて掲載します。

07 — よくある質問

よくある質問。

「希少・保存品種」とは、どんな品種ですか?

研究機関の畑で生きた株として保存されている品種(コレクション)、古い文献に名が残る品種(歴史資料のみ)、限られた生産者がごく小さな畑で育てている在来品種を指します。このページでは、この3つをまとめて紹介しています。

ジョージアには、どれくらいの品種が保存されていますか?

記録に残る品種名は約525(同じ品種の別名や、同じ名の別品種も含む数)。研究機関 SRCA のジガウラ圃場には、437の品種が保存されています(2022年12月時点)。

品種が「実在する」かは、どう確かめるのですか?

研究機関の畑や遺伝資源バンクに、生きた株があるかで判断します。品種誌の記載、国際的なブドウ品種の登録簿 VIVC への登録、保存された株、DNAの型(SSR / SNP)の順に確かめ、DNAの型まで比べられると、同じ品種の別名か独立した品種かがわかります。

保存品種の情報を提供できますか?

はい。品種名(ジョージア語の綴り)、出典、株の所在、醸造例などを、情報提供の窓口からお寄せください。資料で確かめてから、出典を添えて品種マスターリストや紹介ページに反映します。

このページの検証状態

このページの検証状態
執筆ジョージアワインストア データベース編集部
レビュー編集部(相互確認)
初回公開2026年9月4日
最終確認2026年9月28日
根拠の強さB(公的資料。一次資料は各項目のリンク先ページに準拠)
主要出典各項目のリンク先ページの出典に準拠。詳細は出典一覧

根拠の強さ(A〜E)の定義は方法論、運営体制はこのサイトについてを参照。

訂正を依頼する