果皮色: 白 ・ თეთრი ・ White grape varieties

ジョージアの白ブドウ品種

ジョージアの白ブドウ品種は、最大の栽培面積を持つルカツィテリを筆頭に、東部カヘティと西部イメレティ、中部カルトリで栽培される固有品種が中心です。同じ品種でも、ステンレスタンクで果汁だけを発酵させれば辛口白に、クヴェヴリで果皮とともに醸せばアンバー(オレンジ)ワインになります。ここでは、くわしく解説した8品種と、資料で確かめた6品種を、産地と栽培の状態とともに紹介します。

33品種

マスターリストに載る、白ブドウの正規品種。

同義語・同名異種を除いた数です。栽培の現存状態で 4 つに分けると、内訳は下のとおりです。

5
商業栽培
18
少量・復興
8
コレクション保存
2
歴史資料のみ

掲載品種は品種マスターリスト(2026年9月6日版)に基づきます。

01 — 主要品種

主な白ブドウ品種。

いちばん多く育つルカツィテリから、泡になるチヌリ、雌花だけを咲かせるサペナまで。気になる品種を選ぶと、その品種のページが開きます。

くわしく解説した8品種

味わい、合う料理、産地まで。国立ワイン庁などの公的な資料で1つずつ確かめて、テーマごとにまとめました。

ルカツィテリ
Rkatsiteli ・ რქაწითელი ・ VIVC 10116

ジョージアでいちばん多く育つ白ブドウ。すっきりした辛口白にも、クヴェヴリで醸すオレンジワインにもなる。

白カヘティ商業栽培くわしく解説
ムツヴァネ・カフリ
Mtsvane Kakhuri ・ მწვანე კახური ・ VIVC 8121

白桃や花が華やかに香る、カヘティの白ブドウ。ルカツィテリとのブレンドでも知られる。

白カヘティ商業栽培くわしく解説
キシ
Kisi ・ ქისი ・ VIVC 6283

桃や白い花のように香るカヘティの白ブドウ。一度は消えかけ、オレンジワインで注目されるようになった。

白カヘティ少量・復興くわしく解説
ヒフヴィ
Khikhvi ・ ხიხვი ・ VIVC 6178

野の花のように香るカヘティの白ブドウ。畑わずか1haから305haへ復活した。

白カヘティ少量・復興くわしく解説
チヌリ
Chinuri ・ ჩინური ・ VIVC 2576

きりっとした酸が持ち味の、カルトリの白ブドウ。スパークリングワインにもなる。

白カルトリ商業栽培くわしく解説
ツォリコウリ
Tsolikouri ・ ცოლიკოური ・ VIVC 12710

ジョージア西部でいちばん多く育つ白ブドウ。辛口から半甘口「トゥヴィシ」まで、幅広いワインになる。

白イメレティ商業栽培くわしく解説
ツィツカ
Tsitska ・ ციცქა ・ VIVC 12693

高い酸を保つ、西部イメレティの白ブドウ。スパークリングワインに向き、ブレンドでも活躍する。

白イメレティ商業栽培くわしく解説
クラフナ
Krakhuna ・ კრახუნა ・ VIVC 6477

杏や蜂蜜の香りとコクを持つ、イメレティの白ブドウ。厚みのある白やオレンジワインになる。

白イメレティ少量・復興くわしく解説

資料で確かめた6品種

各地に残る在来品種を、名前の由来や育つ土地とともに、国立ワイン庁などの資料で確かめてまとめました。

ゴルリ・ムツヴァネ
Goruli Mtsvane ・ გორული მწვანე ・ VIVC 4911

「ゴリの緑」を名に持つカルトリの白ブドウ。チヌリとともに、スパークリング「アテヌリ」を生む。

白カルトリ少量・復興資料で確かめた品種
サペナ
Sapena ・ საფენა ・ VIVC 22139

カヘティのアラザニ川左岸に伝わる白ブドウ。雌花だけを咲かせ、「雌のブドウ」とも呼ばれる。

白カヘティ少量・復興資料で確かめた品種
ジュヴァリ
Jvari ・ ჯვარი ・ VIVC 3779

「十字架」を名に持つカルトリの白ブドウ。雌花だけを咲かせる、とても珍しい在来品種。

白カルトリ少量・復興資料で確かめた品種
バザレトゥリ
Bazaleturi ・ ბაზალეთური ・ VIVC 1053

イメレティのバザレティ村に由来する白ブドウ。「バザレトゥリ・ツォリコウリ」の名でも呼ばれる。

白イメレティ少量・復興資料で確かめた品種
ブデシュリ・テトリ
Budeshuri Tetri ・ ბუდეშური თეთრი ・ VIVC 1791

「白いブデシュリ」を名に持つカルトリの白ブドウ。ワインにも生食にも使われる。

白カルトリ少量・復興資料で確かめた品種
ツルキゼ・テトラ
Tsulukidzis Tetra ・ წულუკიძის თეთრა ・ VIVC 22263

人の名を冠したラチャ地方の白ブドウ。国立ワイン庁は、ラチャで最も広く育つ品種の一つに挙げている。

白ラチャ少量・復興資料で確かめた品種

状態区分: 商業栽培=商業規模で流通 / 少量・復興=限られた生産者が栽培 / コレクション=研究機関で保存 / 歴史資料のみ=古い文献に名が残る品種。くわしくは方法論へ。

02 — ほかの白品種

ほかの白品種も、マスターリストに。

イメレティのクンザやトクラパ、アジャラの保存品種まで。各地に残るほかの白品種と、ルカツィテリの別の表記などを、品種マスターリストにまとめています。行を開くと、名前・産地・資料がわかります。

品種マスターリストに載るほかの白品種
名称ジョージア語判定現存状態主地域根拠リスト
クンザ
Kundza(VIVC 6559)
კუნძა 正規品種 少量・復興 イメレティ B 行を開く ›
トクラパ
Tklapa(VIVC 12537)
ტყლაპა 正規品種 少量・復興 イメレティ B 行を開く ›
ドンドグラビ
Dondghlabi(VIVC 3643)
დონდღლაბი 正規品種 少量・復興 イメレティ B 行を開く ›
クムシ・クヴィテリ
Kumsi Kviteli(VIVC 6554)
კუმსი ყვითელი 正規品種 少量・復興 カヘティ B 行を開く ›
ムツヴィヴァニ・カフリ
Mtsvivani Kakhuri(VIVC 8130)
მცვივანი კახური 正規品種 少量・復興 カヘティ B 行を開く ›
アラグヴィスピルリ
Aragvispiruli(VIVC 20847)
არაგვისპირული 正規品種 少量・復興 カルトリ B 行を開く ›
グルゼルムテヴァナ
Grdzelmtevana(VIVC 4958)
გრძელმტევანა 正規品種 少量・復興 カルトリ B 行を開く ›
チカパ
Chkapa(VIVC 2593)
ჭყაპა 正規品種 少量・復興 カルトリ B 行を開く ›
メリクダ
Melikuda(VIVC 7606)
მელიკუდა 正規品種 少量・復興 カルトリ B 行を開く ›
クラルジュリ
Klarjuli(VIVC 6304)
კლარჯული 正規品種 コレクション アジャラ B 行を開く ›
ブロラ
Brola(VIVC 1691)
ბროლა 正規品種 コレクション アジャラ B 行を開く ›
ホパトゥリ
Khopaturi(VIVC 6189)
ხოფათური 正規品種 コレクション アジャラ B 行を開く ›
アヴァシルフヴァ
Avasirkhva(VIVC 796)
ავასირხვა 正規品種 コレクション アブハジア B 行を開く ›
フナリジ
Khunaliji(VIVC 22057)
ხუნალიჟი 正規品種 コレクション アブハジア B 行を開く ›
サクミエラ
Sakmiela(VIVC 10487)
საკმიელა 正規品種 コレクション グリア B 行を開く ›
チヴィティルリ
Chvitiluri(VIVC 2639)
ჭვიტილური 正規品種 コレクション サメグレロ B 行を開く ›
チェチペシ
Chechipeshi(VIVC 2511)
ჩეჭიფეში 正規品種 コレクション サメグレロ B 行を開く ›
クヴィリスタヴァ
Kviristava(VIVC 27331)
კვირისთავა 正規品種 歴史資料のみ アジャラ B 行を開く ›
アムラフ
Amlakhu(VIVC 20811)
ამლახუ 正規品種 歴史資料のみ アブハジア B 行を開く ›
Ркацители
同義語 → 正規品種「ルカツィテリ」
同義語 商業栽培 — B 行を開く ›
ムツヴァネ
Mtsvane(複数の品種が同名)
მწვანე 同名異種 商業栽培 複数 B 行を開く ›

「根拠」は根拠の強さです(A〜E)。A=DNA鑑定や研究機関に保存された株、B=国際的なブドウ品種の登録簿 VIVC・政府・PDOの規定、C=学術論文、D=歴史的な品種誌、E=生産者・メディア。A がもっとも確かな根拠で、B・C・D・E の順に続きます。

03 — スタイルの傾向

辛口白にも、アンバーにもなる。

同じ白ブドウが、造り方と産地で、まったく別のワインになります。

同じ品種、ふたつの姿

ジョージアの白品種は、製法によってまったく別のワインになります。果汁だけをステンレスタンクで発酵させれば、酸の生きた淡い色の辛口白に。果皮・種とともにクヴェヴリで数か月醸せば、琥珀色でタンニンを持つアンバーワインになります。ルカツィテリはその両方で最も多く使われる品種です。

東部と西部の違い

東部カヘティでは、果皮の全量〜大部分を投入して越冬させる「カヘティ式」が伝統で、ルカツィテリ、ムツヴァネ・カフリ、キシ、ヒフヴィから力強いアンバーワインが生まれます。西部イメレティでは、果皮を少量のみ使う「イメレティ式」が典型で、ツォリコウリやツィツカは淡い色と軽快な酸を保った白になります。

芳香と酸、そして発泡

ルカツィテリやツォリコウリは香りが穏やかで酸が骨格になるのに対し、ムツヴァネ・カフリやキシは花や果実の香りが華やかに広がります。中部カルトリのチヌリとゴルリ・ムツヴァネ、西部のツィツカは酸を活かしてスパークリングワインにもなります。チヌリとゴルリ・ムツヴァネからは、スパークリング「アテヌリ」が生まれます。

04 — よくある質問

よくある質問。

ジョージアの代表的な白ブドウ品種は?

栽培面積が最も大きいのはルカツィテリです。東部カヘティではムツヴァネ・カフリやキシ、西部イメレティではツォリコウリとツィツカ、中部カルトリではチヌリが代表的な白品種です。

オレンジワイン(アンバーワイン)になる白ブドウは?

ジョージアの白品種は、果皮・種とともにクヴェヴリで数か月醸すと、琥珀色でタンニンを持つアンバーワインになります。東部カヘティの伝統的な「カヘティ式」では、ルカツィテリ、ムツヴァネ・カフリ、キシ、ヒフヴィから力強いアンバーワインが生まれます。

同じ品種で、辛口白とオレンジワインの両方が造られるのですか?

はい。果汁だけをステンレスタンクで発酵させれば、酸の生きた淡い色の辛口白に。果皮・種とともにクヴェヴリで醸せば、アンバーワインになります。ルカツィテリはその両方で最も多く使われる品種です。

スパークリングワインになる白ブドウは?

酸のしっかりしたチヌリとゴルリ・ムツヴァネ(中部カルトリ)、西部のツィツカです。チヌリとゴルリ・ムツヴァネからは、スパークリング「アテヌリ」が生まれます。

このページの検証状態

このページの検証状態
執筆ジョージアワインストア データベース編集部
レビュー編集部(相互確認)
初回公開2026年9月4日
最終確認2026年9月28日
根拠の強さB(公的資料。一次資料は各項目のリンク先ページに準拠)
主要出典各項目のリンク先ページの出典に準拠。詳細は出典一覧

根拠の強さ(A〜E)の定義は方法論、運営体制はこのサイトについてを参照。

訂正を依頼する