白品種 ・ 少量・復興 ・ VIVC 1791 ・ 根拠の強さ B

ブデシュリ・テトリ

Budeshuri Tetri ・ ბუდეშური თეთრი

ブデシュリ・テトリは、ジョージア中部カルトリの在来白ブドウ品種です。VIVC(国際的なブドウ品種の登録簿)には1791番で登録され、用途はワイン用・生食用です。国立ワイン庁はカルトリの注目すべき白品種として、チヌリ、ゴルリ・ムツヴァネとともにブデシュリを挙げています。同庁のゴルリ・ムツヴァネの解説には、チヌリやブデシュリ・テトリとブレンドしてスパークリングを造るとあります。VIVCには名前に「ブデシュリ」を含む登録がほかに3件(白・赤・黒)あるため、「テトリ(白)」まで付けた名前で区別します。

白 カルトリ 少量・復興 VIVC 登録済み ワイン・生食
果皮色
白
VIVCの分類でも白
用途
ワイン・生食
VIVCの用途区分
主地域
カルトリ
国立ワイン庁がカルトリの白品種に挙げる
現存状態
少量・復興
カルトリで栽培(国立ワイン庁)
VIVC番号
1791
登録名 BUDESHURI TETRI(2026年9月5日確認)
成熟期
未確認
国立ワイン庁に個別解説なし
DNAプロファイル
VIVCに記載
DNA型(SSRマーカー)のデータあり。葉緑体DNAの型(クロロタイプ)は AAA
根拠の強さ
B
公的資料。VIVC・国立ワイン庁で確認

「—」は本データベースで一次資料を確認できていない項目です。根拠の強さ(A〜E)の定義は方法論を参照。

01 — 名称

ブデシュリ・テトリの意味は「白いブデシュリ」。

「ブデシュリ・テトリ(ბუდეშური თეთრი)」の「テトリ」はジョージア語で「白」を意味し、赤・黒の「ブデシュリ」と区別する呼称です。VIVCに載る11の別名には、語順を入れ替えた Tetri Budeshuri、単独名の Budeshuri、Tetri Kurdzeni(白いブドウ)、フランス語資料に由来する Boudechouri Tetri などがあります。

名前に「ブデシュリ」を含むVIVCの登録は、本品種のほかに3件あります。白の BUDESHURI KARTALINSKII(1790。ロシア語で「カルトリの」の意)、赤のブデシュリ・ツィテリ(1792。別名に Budeshuri Shavi、Tamareuli)、黒の BUDESHURI CHERNYI(5204)です。カヘティにはサペラヴィの系統「サペラヴィ・ブデシュリ」もあります。このため本サイトは、資料に「Budeshuri」とだけ書かれている場合は、文脈を見てどの品種かを判断します。日本語表記は「ブデシュリ・テトリ」を標準とし、ほかの表記が資料に現れたらこの表に追記します。

ブデシュリ・テトリの表記
表記種類
ブデシュリ・テトリ日本語(本サイト標準)
Budeshuri Tetriラテン文字標準名(VIVCの登録名 BUDESHURI TETRI)
ბუდეშური თეთრიジョージア語原綴り
Tetri BudeshuriVIVCに載る別名(語順を入れ替えた呼び名)
BudeshuriVIVCに載る別名。ほかの「ブデシュリ」系品種を指すこともあるため、文脈で判断
Tetri Kurdzeni / Budeshuris KurdzeniVIVCに載る別名(クルゼニ=ブドウ)
Boudechouri Tetri / Budescuri TetriVIVCに載る別名(欧米の資料に由来する綴り)
Budeshuri Kartalinskii / Budeshuri Tsiteli / Budeshuri Chernyi名前に「Budeshuri」を含む別の登録(VIVC 1790・1792・5204)— 区別して扱う
Saperavi Budeshuriサペラヴィの別系統 — 区別して扱う

02 — 資料に見る記述

ブデシュリ・テトリについて、資料はこう書いている。

資料ごとに記述を分けて示します。ワインの用途は国立ワイン庁の記述の引用です。

2024
国立ワイン庁(カルトリ地域頁・白品種頁のゴルリ・ムツヴァネ解説)

カルトリ頁は「注目すべき白品種はチヌリ、ゴルリ・ムツヴァネ、ブデシュリ」、赤品種はタヴクヴェリ、シャヴカピト、サペラヴィとし、「原産地呼称ワインのうちアテヌリはカルトリのみで造られる」と記す。畑はムトクヴァリ川とその支流リアフヴィ川・クサニ川の流域、標高450〜700 m。白品種頁のゴルリ・ムツヴァネの項では「ゴルリ・ムツヴァネはチヌリおよびブデシュリ・テトリともブレンドされ、スパークリング、特にPDOアテヌリになる」と記述。カヘティ頁の品種列挙にも「Budeshuri」があるが、どの品種を指すかは記されていない。

根拠の強さ B — 政府機関
2026
VIVC 1791 の登録情報(2026年9月5日確認)

登録名 BUDESHURI TETRI。果皮色は白、原産国ジョージア、用途はワイン用・生食用。花は両性花(1つの花に雄しべと雌しべをもつ)。別名11件。株を保存する研究機関は12(ジョージア3、日本2、ロシア2のほか、アゼルバイジャン、ブルガリア、モルドバ、ルーマニア、ウクライナ各1)。DNA型(SSRマーカー)のデータあり、葉緑体DNAの型(クロロタイプ)は AAA。ほかの品種との親子関係の登録がある(両親の組み合わせまでは登録されていない)。

根拠の強さ B — 国際データベース
2026
VIVC 名前に「BUDESHURI」を含む登録(2026年9月5日確認)

本品種のほかに BUDESHURI KARTALINSKII(1790、白、別名 Boudechouri Kartalinsky。株を保存する機関の登録なし)、BUDESHURI TSITELI(1792、赤、別名15件に Budeshuri Shavi、Tamareuli を含む。10機関で保存)、BUDESHURI CHERNYI(5204、黒、2機関で保存)がある。本ページが扱うのは1791のみ。

根拠の強さ B — 国際データベース

03 — 確認状況

確認できていること、できていないこと。

確認済み正規名・ジョージア語原綴り・ラテン文字標準名・VIVC登録番号(1791)
確認済み原産・主地域(カルトリ)と果皮色(白)— VIVC・国立ワイン庁で一致
確認済みチヌリ・ゴルリ・ムツヴァネとブレンドしてスパークリングに使われること(国立ワイン庁のゴルリ・ムツヴァネ解説)
確認済み研究機関での株の保存(VIVC記載の12機関。日本の2機関を含む)
未確認BUDESHURI KARTALINSKII(1790)と同じ品種かどうか — 1790には保有機関がなく、DNA情報もない
未確認国立ワイン庁カヘティ頁の「Budeshuri」が本品種か、サペラヴィ・ブデシュリなど別系統か
未確認栽培面積・成熟期・果房の形態 — 国立ワイン庁に個別解説がなく、公的統計を確認できず
資料間で相違PDOアテヌリとの関係 — 国立ワイン庁のゴルリ・ムツヴァネ解説はアテヌリのスパークリングにブレンドする品種として挙げるが、PDOアテヌリの仕様書が認める品種はチヌリ、ゴルリ・ムツヴァネ、アリゴテの3つで、ブデシュリ・テトリは含まれない
未確認保存株の番号と、DNA型(SSRプロファイル)の値の照合(VIVCの「SSRデータあり」の表示のみ確認)
未確認ワインの味わいに関する一次資料 — このため本ページに味わいの記載はありません

04 — 保存とDNA

ブデシュリ・テトリの苗木を守る、研究機関。

栽培が少ない品種でも、研究機関の畑に生きた株が保存されていれば、遺伝資源として残ります。VIVCによると、ブデシュリ・テトリの株は12の研究機関に保存されています。うち3つはジョージア国内(スクラの機関、園芸・ブドウ栽培・醸造研究所など)、2つは日本の機関です。

VIVCには、品種を見分けるためのDNA型(SSRマーカー)のデータと、葉緑体DNAの型(クロロタイプ AAA)が登録されています。ほかの品種との親子関係の登録もあります。

研究機関での保存
項目状態備考
保存株の有無ありジョージア国内3、日本2を含む12機関(VIVC)
DNA型(SSRマーカー)データありVIVC(2026年9月5日確認)
葉緑体DNAの型(クロロタイプ)AAAVIVCの登録情報
親子関係登録ありほかの品種との親子関係(VIVC)
名前に「BUDESHURI」を含む別の登録VIVCでは別番号1790・1792・5204(VIVC)

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執筆ジョージアワインストア データベース編集部
レビュー編集部(品種データ担当が相互確認)
初回公開2026年9月5日
最終確認2026年9月28日
根拠の強さB(公的資料。VIVC・国立ワイン庁で確認。保存株とDNA型(SSR)はVIVCの登録による)
主要出典VIVC 1791、国立ワイン庁(カルトリ地域頁・白品種解説)、VIVC 同名系登録(1790、1792、5204)

根拠の強さ(A〜E)の定義は方法論、運営体制はこのサイトについてを参照。

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