淡赤品種 ・ コレクション保存 ・ VIVC 10297 ・ 根拠の強さ B

ルツヒリ

Rtskhili ・ რცხილი

ルツヒリは、ジョージア北西部ラチャ=レチュフミに由来する淡赤色(果粒は濃いピンク)の在来品種です。名称は樹木のシデ(რცხილა)に由来します。国際的なブドウ品種の登録簿 VIVC にジョージア原産のワイン用品種として登録され、ジョージア、ロシア、ウクライナの4つの研究機関で保存されています。2018年の品種誌によると、かつてはラチャ=レチュフミで辛口赤用に広く栽培されていました。農業科学研究センター(SRCA)によると、現在はアンブロラウリ周辺の村で、他の品種と混ぜて植えられた株が残っています。

淡赤 ラチャ=レチュフミ コレクション保存 VIVC 登録済み
果皮色
淡赤
VIVCの色区分はロゼ(ピンク)。果粒は濃いピンク(2018年品種誌)
用途
ワイン
VIVCの用途区分。辛口赤用(2018年品種誌)
主地域
ラチャ=レチュフミ
現在はアンブロラウリ周辺の村に、他品種との混植で残る(SRCA)
現存状態
コレクション保存
ジョージア・ロシア・ウクライナの4研究機関で保存
VIVC番号
10297
VIVCでの正式名 RTSKHILI(2026年9月5日確認)
成熟期
生育期間 約156日
SRCAが記す生育期間
DNAプロファイル
DNA型データあり
VIVCにSSRマーカー(品種の識別に使うDNA型)を登録
根拠の強さ
B
公的資料。VIVC・2018年品種誌で確認

「—」は本データベースで一次資料を確認できていない項目です。根拠の強さ(A〜E)の定義は方法論を参照。

01 — 名称

ルツヒリ、「シデ」の名を持つ淡赤のブドウ。

「ルツヒリ(რცხილი)」は、カバノキ科の樹木シデ(რცხილა、rtskhila)に由来する名称です(2018年品種誌、SRCA)。別名の「ルツヒラ(Rtskhila)」はそのまま木の名で、「シャヴルツヒラ(Shavrtskhila)」は「黒い(შავი)ルツヒラ」を意味します。VIVCでは RTSKHILI を正式名とし、CHAV RTSKHILA、SHAV RTSKHILA など4つの別名も登録しています。

果皮色は、VIVCが「ロゼ(ピンク)」、2018年品種誌が「濃いピンク」と記し、本サイトは「淡赤」として扱います。本サイトの記録の経緯: 本データベースは当初、二次資料での名称の言及のみを根拠にルツヒリを「白・歴史資料のみ・未確定」としていましたが、2026年9月5日にVIVC 10297への登録と2018年品種誌の記述を確認し、正規品種(淡赤、コレクション保存)として品種マスターリストとこのページを更新しました。

ルツヒリの表記
表記種類
ルツヒリ日本語(本サイト標準)
Rtskhiliラテン文字の標準名(VIVCの正式名 RTSKHILI)
რცხილიジョージア語原綴り
Rtskhila / რცხილაVIVCの別名(シデの木の名。2018年品種誌の別名)
Shavrtskhila / Shav Rtskhila / შავრცხილაVIVCの別名(「黒いルツヒラ」。2018年品種誌の別名)
Chav RtskhilaVIVCの別名(フランス語式のつづり)
「白・歴史資料のみ」本サイトの旧記載 — 2026年9月5日に訂正

02 — 資料に見る記述

ルツヒリについて、資料はこう書いている。

資料ごとに記述を分けて示します。資料間で異なる点はそのまま残します。

2026
VIVC 10297(2026年9月5日確認)

正式名 RTSKHILI。果皮色はロゼ(ピンク)、原産国ジョージア、ワイン用。別名4件(CHAV RTSKHILA、RTSKHILA、SHAV RTSKHILA、SHAVRTSKHILA)。保存する研究機関はジョージア2、ロシア1、ウクライナ1の計4機関。品種の識別に使うDNA型(SSRマーカー)のデータを登録。文献としてソ連の品種誌 Ampelografija SSSR 第3巻、Galet 2000/2015、Maghradze 2006 を挙げる。

根拠の強さ B — 国際データベース
2018
Ujmajuridze・Kakabadze・Mamasakhlisashvili『ジョージアのブドウ品種』pp.318–319(数値はジョージア語版ウィキペディア「რცხილი」の引用による)

ジョージア在来の赤ワイン用品種。原産ラチャ=レチュフミで、かつては広く栽培され高く評価された。果粒は濃いピンクで果皮は厚く果粉(果皮表面の白い粉)を帯びる。完熟時の糖度19〜21.5%、酸7.2〜8.5 g/L。熟したチェリー色の辛口赤で、品種特有の香りと心地よい味わいと記述。純粋な形ではほぼ消滅し、混植として残る。

根拠の強さ C〜D — 品種誌
—
SRCA 農業科学研究センター(agrokavkaz.ge 掲載、年不詳)

ラチャ=レチュフミ起源の赤ワイン用品種。別名ルツヒラ、シャヴルツヒラ。名称はシデに由来。果粒は濃いピンク〜青みを帯び、果肉は柔らかく多汁。生育期間約156日、房は125〜135 g。現在はアンブロラウリ、イツァ、サドメリ、サケツィア、ブゲウリ、アバノエティの各村に混植でのみ残る。

根拠の強さ C — 学術機関

注記: 2014年の記事(vinoge.com)は、ラチャのヒムシ村とツェシ村でかつて「ルツヒラ」のブドウから優れたワインが造られていたと伝えています。ワインの色と香味は2018年品種誌の記述の引用です。

03 — 確認状況

確認できていること、できていないこと。

確認済み正規名・ジョージア語原綴り・ラテン文字標準名・VIVC登録番号(10297、正式名 RTSKHILI)
確認済み原産・主地域(ラチャ=レチュフミ)と果皮色(淡赤 — VIVC「ロゼ」、2018年品種誌「濃いピンク」)— VIVC・2018年品種誌・SRCAで一致
確認済み研究機関コレクションでの保存(VIVC記載の4機関: ジョージア2、ロシア1、ウクライナ1)
確認済み名称の由来(シデ)— 2018年品種誌・SRCAで一致
未確認保存機関の名称と株の登録番号 — VIVCが示す4機関のうち、名称を確認できたのはジョージアの園芸・ブドウ栽培・醸造研究所のみ。株の確認年も未照合
未確認DNA型(SSR)の査読論文での公表(VIVCにはデータあり)。別方式のDNA型(SNP)も公表を確認できず
未確認アンブロラウリ周辺の混植の現状(SRCAの記述の年次不明)と、単一品種としての栽培・醸造例
未確認成熟期の暦上の時期 — 資料は生育期間(約156日)のみ
未確認ワインの味わいに関する信頼できる官能記述 — 2018年品種誌の記述は引用にとどめ、本ページに味わいプロファイルはありません

04 — 保存とDNA

ルツヒリの苗木を守る、研究機関。

VIVCによると、ルツヒリは4つの研究機関で保存されています。ジョージア国内の2機関(うち1つは園芸・ブドウ栽培・醸造研究所)と、ロシアとウクライナの各1機関のコレクションです。

VIVCの品種情報には、品種の識別に使うDNA型(SSRマーカー)のデータがあります。SRCAが記すアンブロラウリ周辺の混植の株と保存株が同じ品種かどうかも、DNA型を比べれば判定できます。

保存株とDNA
項目状態備考
保存株の有無ありジョージア・ロシア・ウクライナの4研究機関(VIVC)
DNA型(SSR)ありVIVCに登録

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執筆ジョージアワインストア データベース編集部
レビュー編集部(品種データ担当が相互確認)
初回公開2026年9月5日
最終確認2026年9月28日
根拠の強さB(公的資料。VIVC・2018年品種誌で確認。DNA型(SSR)はVIVCの記載による)
主要出典VIVC 10297、Ujmajuridze ほか 2018、SRCA(agrokavkaz.ge)

根拠の強さ(A〜E)の定義は方法論、運営体制はこのサイトについてを参照。

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