ラチャ=レチュフミのうちラチャについて、「最も広く栽培される品種はツルキゼ・テトラとツォリコウリ、アレクサンドロウリ、ムジュレトゥリ、ラチュリ・ゼルシャヴィ、ウサヘロウリ、オルベルリ」と記述。畑は主にリオニ川渓谷の斜面に開かれる。2019年5月の同庁ニュース(トビリシの新酒祭)には、ラチャ=レチュフミを含む各産地の出品ワインの品種名として「Tsulukidzis Tetra」が挙がる。
根拠の強さ B — 政府機関白品種 ・ 少量・復興 ・ VIVC 22263 ・ 根拠の強さ B
ツルキゼ・テトラ
Tsulukidzis Tetra ・ წულუკიძის თეთრა
ツルキゼ・テトラは、ジョージア北西部ラチャ地方の白ブドウ品種です。国立ワイン庁はラチャで最も広く栽培される品種として、ツォリコウリ、アレクサンドロウリ、ムジュレトゥリなどとともに、この品種を最初に挙げています。VIVC(国際的なブドウ品種の登録簿)には22263番で登録され、EUの品種目録にも収録されています。名前の前半は、ジョージアの姓ツルキゼ(Tsulukidze)を「ツルキゼの」という形にしたものです。
「—」は本データベースで一次資料を確認できていない項目です。根拠の強さ(A〜E)の定義は方法論を参照。
01 — 名称
ツルキゼ・テトラ、人の名を冠したラチャの白。
「ツルキゼ・テトラ(წულუკიძის თეთრა)」の前半はジョージアの姓ツルキゼ(Tsulukidze)を「〜の」の形にしたもので、「ツルキゼの」という意味です。VIVCに載る別名のうち、Rachuli Tetra は「ラチャの」を付けた呼び名、Tsulukidzis Tetri は語尾を「テトリ(白)」にした形です。本サイトの日本語表記は国立ワイン庁の Tsulukidze Tetra に近い「ツルキゼ・テトラ」とし、URLとラテン文字標準名にはVIVCの登録名 Tsulukidzis Tetra を用います。
VIVCに載る11の別名のうち5つ(Rachuli Tetra、Tsulukidze Tetra など)はジョージア語の名前をラテン文字にしたものですが、残る6つはスペイン語やハンガリー語の品種名です。また、スペイン原産として登録されている別の品種 ALBILLO KRIMSKII(5715)の別名にも、Rachuli Tetra や Tsulukizis Tetri などジョージア語の名前が入っており、同じ名前が二つの登録にまたがっています。本ページは22263をジョージアの品種として扱い、スペイン語・ハンガリー語の名前は本品種の別名に含めません。
| 表記 | 種類 |
|---|---|
| ツルキゼ・テトラ | 日本語(本サイト標準) |
| Tsulukidzis Tetra | ラテン文字標準名(VIVCの登録名 TSULUKIDZIS TETRA) |
| წულუკიძის თეთრა | ジョージア語原綴り |
| Tsulukidze Tetra | 国立ワイン庁の表記(VIVCにも別名として記載) |
| Rachuli Tetra / Ratchuli Tetra / Racthuli Tetri | VIVCに載る別名(「ラチャの」を付けた呼び名)。5715の別名にも Rachuli Tetra がある |
| Tsulukidzis Tetri | VIVCに載る別名(テトリ=白) |
| Albilio Castelano / Albilio Krimski | VIVCの別名欄にある、スペインの品種 ALBILLO KRIMSKII(5715)系の名前。本サイトは別名に含めない |
| Tokaji Lanyszoeloe / Madi Lanyszoeloe / Tuekoerszoeloe / Tukoerszoeloe | VIVCの別名欄にある、ハンガリー語の品種名。本サイトは別名に含めない |
02 — 資料に見る記述
ツルキゼ・テトラについて、資料はこう書いている。
資料ごとに記述を分けて示します。資料間で食い違う点、疑いのある点はそのまま残します。
登録名 TSULUKIDZIS TETRA。果皮色は白、原産国ジョージア、用途はワイン用。花は両性花(1つの花に雄しべと雌しべをもつ)。別名11件。EUの品種目録に登録あり。株を保存する研究機関は6(ジョージア国内3、フランス1、ハンガリー2)。DNA型(SSRマーカー)のデータあり。系譜欄は両親を VULPEA × HEUNISCH WEISS(文献上の表記は BLANK BLAUER × GOUAIS BLANC)とし、「マーカーで確認済み」「完全な系譜あり」と表示する。両親はいずれもジョージア以外のヨーロッパの品種で、本サイトはこの系譜を採用していない(確認状況を参照)。
根拠の強さ B — 国際データベース登録名 ALBILLO KRIMSKII、白、原産国スペイン、ワイン用。別名9件に Albillo de Crimee、Albilo Kastelyano のほか、Rachuli Tetra、Sulukidzis Tetri、Sulukidzis Tetry、Tsulukizis Tetri、Tzouloukidzis Tetri を含む。株を保存する研究機関は6(ブルガリア、ルーマニア2、スロバキア、ウクライナ2)で、ジョージアの機関は含まれない。系譜の登録なし。「ラチュリ・テトラ」「ツルキゼ・テトリ」の名が22263と5715の両方に紐づいている。
根拠の強さ B — 国際データベース03 — 確認状況
確認できていること、できていないこと。
04 — 保存とDNA
ツルキゼ・テトラの苗木を守る、研究機関。
栽培が少ない品種でも、研究機関の畑に生きた株が保存されていれば、遺伝資源として残ります。VIVCによると、ツルキゼ・テトラの株は6つの研究機関に保存されています。3つはジョージア国内(園芸・ブドウ栽培・醸造研究所など)、ほかはフランスの1機関とハンガリーの2機関です。
VIVCには、品種を見分けるためのDNA型(SSRマーカー)のデータが登録されています。VIVCの系譜欄は両親を VULPEA × HEUNISCH WEISS(いずれもジョージア以外のヨーロッパの品種)とし「マーカーで確認済み」と表示していますが、別名の重なりがあるため、解析に使われた株がジョージアで育つツルキゼ・テトラと同じものかを確かめる必要があります。本サイトはこの系譜を採用していません。
| 項目 | 状態 | 備考 |
|---|---|---|
| 保存株の有無 | あり | ジョージア国内3、フランス1、ハンガリー2の計6機関(VIVC) |
| DNA型(SSRマーカー) | データあり | VIVC(2026年9月5日確認) |
| 両親(VIVCの記載) | 採用せず | VULPEA × HEUNISCH WEISS(VIVCは「マーカーで確認済み」と表示)。理由は本文と確認状況を参照 |
| ALBILLO KRIMSKII(5715)との関係 | 別名が重なる | 両方に Rachuli Tetra などの名前がある(VIVC) |
05 — 飲んでみる
ジョージアワインを、飲んでみる。
ツルキゼ・テトラのように、ジョージアには個性豊かな在来品種がたくさんあります。まずは定番のサペラヴィやルカツィテリから、気になる一本を。ジョージアワイン専門店なら、あなたの好きなジョージアワインがきっと見つかります。
このページの検証状態
| 執筆 | ジョージアワインストア データベース編集部 |
| レビュー | 編集部(品種データ担当が相互確認) |
| 初回公開 | 2026年9月5日 |
| 最終確認 | 2026年9月28日 |
| 根拠の強さ | B(公的資料。VIVC・国立ワイン庁で確認。別名の重なりと系譜はVIVCの記載による) |
| 主要出典 | VIVC 22263、国立ワイン庁(ラチャ地域頁)、VIVC 5715(ALBILLO KRIMSKII) |