白品種 ・ 少量・復興 ・ VIVC 4911 ・ 根拠の強さ B

ゴルリ・ムツヴァネ

Goruli Mtsvane ・ გორული მწვანე

ゴルリ・ムツヴァネは、ジョージア中部カルトリに由来する白ブドウ品種です。名称は「ゴリの緑」の意で、ムトクヴァリ川流域とアテニ渓谷を中心に栽培されます。チヌリとともにPDOアテヌリの規定品種で、スパークリングにも使われます。国際的なブドウ品種の登録簿 VIVC に4911番で登録され、別名(同義語)は44件。カヘティの「ムツヴァネ・カフリ」とは別の品種で、ラベルに単に「ムツヴァネ」とある場合は産地で見分けます。2004年の栽培面積は224 ha。

白 カルトリ 少量・復興 VIVC 登録済み
果皮色
白
VIVCの分類は白(BLANC)。果粒は黄緑(国立ワイン庁)
用途
ワイン・生食
VIVCの用途区分
主地域
カルトリ
ムトクヴァリ川流域・アテニ渓谷(国立ワイン庁)
現存状態
少量・復興
224 ha(2004年)
VIVC番号
4911
VIVCの正式名 GORULI MTSVANE(2026年9月5日確認)
成熟期
9月中旬〜下旬
芽吹きは4月中旬〜下旬(国立ワイン庁)
DNAプロファイル
DNAデータあり
VIVCにDNA型(SSRマーカー)のデータあり。親品種もDNAで確認済み
根拠の強さ
B
公的資料。VIVC・国立ワイン庁で確認

「—」は本データベースで一次資料を確認できていない項目です。根拠の強さ(A〜E)の定義は方法論を参照。

01 — 名称

ゴルリ・ムツヴァネの意味は「ゴリの緑」。

「ゴルリ・ムツヴァネ(გორული მწვანე)」はジョージア語のゴルリ(ゴリの)+ムツヴァネ(緑)に由来し、シダ・カルトリの町ゴリにちなむ名称です(国立ワイン庁は「Green Gori」と説明)。「ムツヴァネ(緑)」を名に持つ品種は複数あり、カヘティのムツヴァネ・カフリ(VIVC 8121)とは別品種です。VIVCの系譜データでは、両者はDNAから推定された同じ親(「再構成遺伝子型51」)を片親に持つ半兄弟にあたりますが、別の品種です。ラベルや文献に単に「ムツヴァネ」とある場合は、産地から見分けます(品種マスターリストの「ムツヴァネ」の行)。

VIVCには44件の別名(同義語)が登録され、Lurji Mtsvane、Suramuli / Suramula、Tbiluri、Kvishkhuri のような地域ごとの呼称が多くを占めます。国立ワイン庁は「商業的には一貫して Goruli Mtsvane と表示される」と記しています。本サイトは原音に近い「ゴルリ・ムツヴァネ」を日本語の標準表記とし、他の表記が資料に現れた場合はこの表に追記します。

ゴルリ・ムツヴァネの表記
表記種類
ゴルリ・ムツヴァネ日本語(本サイト標準)
Goruli Mtsvaneラテン文字の標準名(VIVCの正式名 GORULI MTSVANE)
გორული მწვანეジョージア語原綴り
Lurji Mtsvane / Lurdji MtsvaneVIVCに登録された別名
Suramuli / Suramula、Tbiluri、KvishkhuriVIVCに登録された別名(地域ごとの呼称)
Goruli、Tetrpotola、MzoaniVIVCに登録された別名
Mtsvane(単独)同じ名前で別の品種を指すことがある — VIVCではムツヴァネ・カフリ(8121)、クンザ(6559)の別名にもある。見分け方は品種マスターリスト
Mtsvane Kakhuri別品種(VIVC 8121、カヘティ)— 区別して扱う

02 — 資料に見る記述

ゴルリ・ムツヴァネについて、資料はこう書いている。

資料ごとに記述を分けて示します。ワインの味わいは国立ワイン庁の記述として引用し、本サイトとしての断定はしません。

2004
国立ワイン庁 品種解説(白品種頁。面積は2004年農業センサス)

「ムツヴァネ・カフリと混同しないこと」と前置きし、ムトクヴァリ川沿いの沖積土(アテニ渓谷を含む)に主に植えられると記述。芽吹き(萌芽)は4月中〜下旬、成熟は9月中〜下旬。果皮は厚く黄緑、中粒、果房は円錐形で翼を持つ。品種内の変異が大きく、花振るい(花が実にならずに落ちること)や落果を起こす株がある。べと病に比較的強く、耐寒性は平均的。ワインについては「繊細で高い調子の香り」「軽い酒質で若いうちに飲むのがよい」「花、ライム、かすかな蜂蜜の香り」とし、「酸化しやすく、ルカツィテリやチヌリとブレンドされることが多い」と記す。チヌリ・ブデシュリ・テトリとのスパークリング(PDOアテヌリ)、チヌリ・タヴクヴェリとクヴェヴリで共醸造する赤「ヒディスタウリ」にも言及。224 ha(2004年)、その後追加植栽あり。

根拠の強さ B — 政府機関(味わいの記述は同庁の解説文による)
2026
VIVC 4911 の登録データ(2026年9月5日確認)

正式名 GORULI MTSVANE、果皮色は白(BLANC)、原産国ジョージア、用途はワイン用・生食用。別名(同義語)44件。花は両性花(雄しべと雌しべの両方が働く)。EUの品種目録に登録あり。株を保存している研究機関は13で、ジョージア国内の5機関のほか、アゼルバイジャン、ブルガリア、モルドバ、ルーマニア、ロシア、ウクライナの機関。DNA型(SSRマーカー)のデータあり。

根拠の強さ B — 国際データベース
2026
VIVC 4911 の系譜情報(DNAマーカーによる確認)

親品種を GRDZELMTEVANA INSTITUTIS × 再構成遺伝子型51(ジョージア)とし、「マーカーで確認済み」と表示。VIVCの「再構成遺伝子型」は現存株ではなく、子孫のDNAから推定された親の遺伝子型を指す。再構成遺伝子型51はムツヴァネ・カフリ(8121)やシャヴカピト(11718)の片親としても登録されており、ゴルリ・ムツヴァネとムツヴァネ・カフリは半兄弟の関係にあたる。

根拠の強さ B〜C — 国際データベース(根拠は分子マーカー研究)

03 — 確認状況

確認できていること、できていないこと。

確認済み正規名・ジョージア語原綴り・ラテン文字標準名・VIVC登録番号(4911)
確認済み原産・主地域(カルトリ、ムトクヴァリ川流域・アテニ渓谷)と果皮色(白)— VIVC・国立ワイン庁で一致
確認済みムツヴァネ・カフリ(8121)とは別品種であること — VIVCで別登録、国立ワイン庁も「混同しないこと」と明記
確認済み栽培面積 224 ha(2004年、国立ワイン庁)と、PDOアテヌリのスパークリングにチヌリ・ブデシュリ・テトリとブレンドされること
確認済み研究機関コレクションでの保存(VIVC記載の保有機関13、うちジョージア国内5)とEU品種目録への登録
未確認ワインの味わいに関する官能記述の一次資料 — 国立ワイン庁の解説文はあるが、評価条件を示した官能評価資料は未確認。このため本ページに味わいのプロファイルはありません
未確認2004年以降の栽培面積(国立ワイン庁は「その後追加植栽あり」とするが数値は未確認)
未確認保存株の番号と、DNA型(SSRマーカー)の値の照合(VIVCの「SSRデータあり」の表示のみ確認)
未確認44件の同義語それぞれの地域・出典(本ページには代表的なものだけを掲載)

04 — 保存とDNA

ゴルリ・ムツヴァネの苗木を守る、研究機関。

研究機関の畑に保存された株は、品種を遺伝資源として未来に残す役割を持ちます。VIVCによると、ゴルリ・ムツヴァネの株を保存している研究機関は13あり、うち5つがジョージア国内です。国内の保存先には、園芸・ブドウ栽培・醸造研究所(VIVCの機関コード GEO017)が含まれます。

VIVCにはこの品種のDNA型(SSRマーカー)のデータがあり、親の組み合わせ(GRDZELMTEVANA INSTITUTIS × 再構成遺伝子型51)も「マーカーで確認済み」と表示されています。「再構成遺伝子型」は、子孫のDNAから推定された親の遺伝子型のことです。

保存とDNAの状況
項目状態備考
保存株の有無あり13の研究機関で保存(ジョージア国内5)。VIVCによる
DNA型(SSRマーカー)ありVIVCに登録
親品種(DNAで確認)確認済み(VIVC)GRDZELMTEVANA INSTITUTIS × 再構成遺伝子型51
ムツヴァネ・カフリとの関係別品種VIVCでは別の登録(8121)。片親が同じ半兄弟

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執筆ジョージアワインストア データベース編集部
レビュー編集部(品種データ担当が相互確認)
初回公開2026年9月5日
最終確認2026年9月28日
根拠の強さB(公的資料。VIVC・国立ワイン庁で確認)
主要出典VIVC 4911、国立ワイン庁(白品種解説)、VIVC 8121(比較)

根拠の強さ(A〜E)の定義は方法論、運営体制はこのサイトについてを参照。

ゴルリ・ムツヴァネの情報を、お持ちですか。

ゴルリ・ムツヴァネを栽培・醸造しているカルトリの生産者、保存株を管理する機関、2004年以降の栽培面積や官能評価の資料をご存じの研究者の方からの情報を求めています。確認できた情報は出典を明記して本ページに反映します。