白品種 ・ 少量・復興 ・ VIVC 22139 ・ 根拠の強さ B

サペナ

Sapena ・ საფენა

サペナは、ジョージア東部カヘティ、アラザニ川左岸の村々に由来する白ブドウ品種です。雌花のみをつけ、自らの花粉では受粉できないため、単独では実を結びにくい品種です。かつては広く栽培され、2018年の品種誌によると、現在は他品種の畑に点在する株が残っています。国際的なブドウ品種の登録簿 VIVC に登録され、国立ワイン庁もカヘティの品種として挙げています。ジョージア国内の5つの研究機関で保存され、VIVCにはDNA分析で確かめた片親の記録があります。

白 カヘティ 少量・復興 VIVC 登録済み ワイン用
果皮色
白
VIVCの色区分も白
用途
ワイン用
VIVCの用途区分
主地域
カヘティ
アラザニ川左岸の村々(品種誌2018)
現存状態
少量・復興
ジョージア国内の5研究機関で保存
VIVC番号
22139
VIVCでの正式名 SAPENA(2026年9月5日確認)
花の性
雌花のみ
受粉には他品種の花粉が必要。VIVC・品種誌2018で一致
DNAプロファイル
DNA型データあり
VIVCに登録。片親をDNA分析で確認
根拠の強さ
B
公的資料。VIVC・国立ワイン庁で確認

「—」は本データベースで一次資料を確認できていない項目です。根拠の強さ(A〜E)の定義は方法論を参照。

01 — 名称

サペナ、「雌のブドウ」の別名を持つ白。

VIVCと2018年品種誌が別名として記す「デダリ・クルゼニ(Dedali Kurdzeni)」は、ジョージア語のデダリ(雌)+クルゼニ(ブドウ)、つまり「雌のブドウ」という意味で、雌花のみをつける本品種の性質とよく合います。

本サイトは原音に近い「サペナ」を日本語表記の標準とします。VIVCでの登録番号は22139です。

サペナの表記
表記種類
サペナ日本語(本サイト標準)
Sapenaラテン文字の標準名(VIVCの正式名 SAPENA)
საფენაジョージア語原綴り(国立ワイン庁ジョージア語版の表記)
Dedali Kurdzeni / Dedali Qurdzeni(დედალი ყურძენი)VIVC・品種誌2018の別名(「雌のブドウ」の意)
Dedat Kurdzeni / Dedat QurdzeniVIVCの別名(つづりの違い)

02 — 資料に見る記述

サペナについて、資料はこう書いている。

資料ごとに記述を分けて示します。資料間で異なる点はそのまま残します。

2018
Ujmajuridze・Kakabadze・Mamasakhlisashvili『ジョージアのブドウ品種』p.333(ジョージア語版Wikipedia「საფენა」による同書の要約)

カヘティ在来の白ワイン用品種。アラザニ川左岸のアルタナ、ナパレウリ、エニセリなどの村に由来し、かつては広く栽培されたが、現在は他品種の畑に散在する株が残るのみ。雌花。房は中程度で円錐形、ときに翼状(房の肩に小さな房がつく形)。果粒は中〜大、球形でしばしば不揃い、黄緑色でピンクを帯び、皮は薄く果粉(果皮表面の白い粉)が多い。発芽から完熟まで133〜158日、房重80〜400 g、完熟時の糖度20.3〜22.7%、酸5.7〜7 g/l。単一品種で醸造されることはまれで、ムツヴァネ・カフリやルカツィテリとブレンドして辛口白に用いる、と記述。

根拠の強さ C〜D — 品種誌(要約経由)
2021
Sargolzaei ほか「Georgian Grapevine Cultivars: Ancient Biodiversity for Future Viticulture」Frontiers in Plant Science 12: 630122

ジョージアで栽培が推奨される品種を地域別に示し、気象など環境要因によるストレス(非生物的ストレス)の危険度と照らし合わせた表に、カヘティの白品種「Sapena B」(B は白品種の記号)として収載。

根拠の強さ C — 査読論文
2026
VIVC 22139 / 国立ワイン庁(カヘティ頁)

VIVCに白・ジョージア原産・ワイン用・雌花として登録。親子関係は「再構成遺伝子型51(ジョージア)× 不明」で、DNA分析で確認済み。保存する研究機関はジョージア国内の5機関。国立ワイン庁はカヘティで栽培される品種として、英語版で「Sapena」、ジョージア語版で「საფენა」を列挙(面積の記載なし)。

根拠の強さ B — 国際データベース・政府機関

03 — 確認状況

確認できていること、できていないこと。

確認済み正規名・ジョージア語原綴り・ラテン文字標準名・VIVC登録番号(22139)
確認済み原産・主地域(カヘティ)と果皮色(白)— VIVC・国立ワイン庁・2018年品種誌で一致
確認済み雌花のみをつける性質 — VIVC・2018年品種誌で一致
確認済みジョージア国内5機関のコレクションでの保存(VIVC記載の保存機関)
確認済みDNA型(SSR)データのVIVC登録と、DNA分析で確認された片親(再構成遺伝子型51)
未確認1960年『ジョージアのアンペログラフィー』の記述(原本未確認)
未確認栽培面積の公的統計(国立ワイン庁の一覧に面積の記載なし)
未確認現在のカヘティでの栽培・醸造例(生産者の情報は見つかっていない)
未確認「再構成遺伝子型51」に対応する現存品種(VIVC上は未同定の親)
未確認保存機関での株の登録番号と確認年
未確認ワインの味わいに関する現行の官能記述 — 品種誌の記載以外になく、本ページに味わいの評価は載せていません

04 — 保存とDNA

サペナの苗木を守る、研究機関。

保存品種の「実在」は、研究機関の畑に生きた株があるかで判断します。VIVCによると、サペナはジョージア国内の5つの研究機関で保存されています。

VIVCには品種の識別に使うDNA型(SSRマーカー)のデータが登録され、親の一方は「再構成遺伝子型51(ジョージア)」であることがDNA分析で確かめられています。「再構成遺伝子型」とは、子孫にあたる品種のDNAから組み立てた、親の推定上のDNA型のことです。

保存株とDNA
項目状態備考
保存株の有無ありジョージア国内の5研究機関(VIVC)
DNA型(SSR)ありVIVCに登録
親子関係片親が判明再構成遺伝子型51(VIVC、DNA分析で確認)

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執筆ジョージアワインストア データベース編集部
レビュー編集部(品種データ担当が相互確認)
初回公開2026年9月6日
最終確認2026年9月28日
根拠の強さB(公的資料。VIVC・国立ワイン庁で確認。DNA型(SSR)はVIVCの登録による)
主要出典VIVC 22139(2026)、国立ワイン庁 カヘティ頁(2024)、Ujmajuridze ほか 2018、Sargolzaei ほか 2021

根拠の強さ(A〜E)の定義は方法論、運営体制はこのサイトについてを参照。

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