カヘティ在来の白ワイン用品種。アラザニ川左岸のアルタナ、ナパレウリ、エニセリなどの村に由来し、かつては広く栽培されたが、現在は他品種の畑に散在する株が残るのみ。雌花。房は中程度で円錐形、ときに翼状(房の肩に小さな房がつく形)。果粒は中〜大、球形でしばしば不揃い、黄緑色でピンクを帯び、皮は薄く果粉(果皮表面の白い粉)が多い。発芽から完熟まで133〜158日、房重80〜400 g、完熟時の糖度20.3〜22.7%、酸5.7〜7 g/l。単一品種で醸造されることはまれで、ムツヴァネ・カフリやルカツィテリとブレンドして辛口白に用いる、と記述。
根拠の強さ C〜D — 品種誌(要約経由)白品種 ・ 少量・復興 ・ VIVC 22139 ・ 根拠の強さ B
サペナ
Sapena ・ საფენა
サペナは、ジョージア東部カヘティ、アラザニ川左岸の村々に由来する白ブドウ品種です。雌花のみをつけ、自らの花粉では受粉できないため、単独では実を結びにくい品種です。かつては広く栽培され、2018年の品種誌によると、現在は他品種の畑に点在する株が残っています。国際的なブドウ品種の登録簿 VIVC に登録され、国立ワイン庁もカヘティの品種として挙げています。ジョージア国内の5つの研究機関で保存され、VIVCにはDNA分析で確かめた片親の記録があります。
「—」は本データベースで一次資料を確認できていない項目です。根拠の強さ(A〜E)の定義は方法論を参照。
01 — 名称
サペナ、「雌のブドウ」の別名を持つ白。
VIVCと2018年品種誌が別名として記す「デダリ・クルゼニ(Dedali Kurdzeni)」は、ジョージア語のデダリ(雌)+クルゼニ(ブドウ)、つまり「雌のブドウ」という意味で、雌花のみをつける本品種の性質とよく合います。
本サイトは原音に近い「サペナ」を日本語表記の標準とします。VIVCでの登録番号は22139です。
| 表記 | 種類 |
|---|---|
| サペナ | 日本語(本サイト標準) |
| Sapena | ラテン文字の標準名(VIVCの正式名 SAPENA) |
| საფენა | ジョージア語原綴り(国立ワイン庁ジョージア語版の表記) |
| Dedali Kurdzeni / Dedali Qurdzeni(დედალი ყურძენი) | VIVC・品種誌2018の別名(「雌のブドウ」の意) |
| Dedat Kurdzeni / Dedat Qurdzeni | VIVCの別名(つづりの違い) |
02 — 資料に見る記述
サペナについて、資料はこう書いている。
資料ごとに記述を分けて示します。資料間で異なる点はそのまま残します。
ジョージアで栽培が推奨される品種を地域別に示し、気象など環境要因によるストレス(非生物的ストレス)の危険度と照らし合わせた表に、カヘティの白品種「Sapena B」(B は白品種の記号)として収載。
根拠の強さ C — 査読論文VIVCに白・ジョージア原産・ワイン用・雌花として登録。親子関係は「再構成遺伝子型51(ジョージア)× 不明」で、DNA分析で確認済み。保存する研究機関はジョージア国内の5機関。国立ワイン庁はカヘティで栽培される品種として、英語版で「Sapena」、ジョージア語版で「საფენა」を列挙(面積の記載なし)。
根拠の強さ B — 国際データベース・政府機関03 — 確認状況
確認できていること、できていないこと。
04 — 保存とDNA
サペナの苗木を守る、研究機関。
保存品種の「実在」は、研究機関の畑に生きた株があるかで判断します。VIVCによると、サペナはジョージア国内の5つの研究機関で保存されています。
VIVCには品種の識別に使うDNA型(SSRマーカー)のデータが登録され、親の一方は「再構成遺伝子型51(ジョージア)」であることがDNA分析で確かめられています。「再構成遺伝子型」とは、子孫にあたる品種のDNAから組み立てた、親の推定上のDNA型のことです。
| 項目 | 状態 | 備考 |
|---|---|---|
| 保存株の有無 | あり | ジョージア国内の5研究機関(VIVC) |
| DNA型(SSR) | あり | VIVCに登録 |
| 親子関係 | 片親が判明 | 再構成遺伝子型51(VIVC、DNA分析で確認) |
05 — 飲んでみる
ジョージアワインを、飲んでみる。
サペナのように、ジョージアには個性豊かな在来品種がたくさんあります。まずは定番のサペラヴィやルカツィテリから、気になる一本を。ジョージアワイン専門店なら、あなたの好きなジョージアワインがきっと見つかります。
このページの検証状態
| 執筆 | ジョージアワインストア データベース編集部 |
| レビュー | 編集部(品種データ担当が相互確認) |
| 初回公開 | 2026年9月6日 |
| 最終確認 | 2026年9月28日 |
| 根拠の強さ | B(公的資料。VIVC・国立ワイン庁で確認。DNA型(SSR)はVIVCの登録による) |
| 主要出典 | VIVC 22139(2026)、国立ワイン庁 カヘティ頁(2024)、Ujmajuridze ほか 2018、Sargolzaei ほか 2021 |