黒品種 ・ 少量・復興 ・ VIVC 12276 ・ 根拠の強さ B

タヴクヴェリ

Tavkveri ・ თავკვერი

タヴクヴェリは、ジョージア中部カルトリ原産の黒ブドウ品種で、カヘティでも栽培されます。国立ワイン庁によれば、名称は果粒の頂部が平らなことにちなむ「槌の頭(ハンマーヘッド)」の意です。花は雌しべだけが働く雌花で、チヌリやゴルリ・ムツヴァネなど他品種を近くに植えて受粉させる必要がある点が最大の特徴です。国際的なブドウ品種の登録簿 VIVC に12276番で登録され、EUの品種目録にも収載。国立ワイン庁はロゼから中程度の赤、スパークリングまで多様なスタイルを挙げていますが、2004年の栽培面積は29 haにとどまります。

黒 カルトリ 少量・復興 雌花のみ VIVC 登録済み
果皮色
黒
VIVCの分類は黒(NOIR)。果粒は濃青(国立ワイン庁)
用途
ワイン・生食
VIVCの用途区分。国立ワイン庁も生食に言及
主地域
カルトリ
原産。カヘティでも栽培(国立ワイン庁)
現存状態
少量・復興
29 ha(2004年)
VIVC番号
12276
VIVCの正式名 TAVKVERI(2026年9月5日確認)
成熟期
8月末〜9月中旬
芽吹きは3月末〜4月中旬(国立ワイン庁)
DNAプロファイル
DNAデータあり
VIVCにDNA型(SSRマーカー)のデータあり
根拠の強さ
B
公的資料。VIVC・国立ワイン庁で確認

「—」は本データベースで一次資料を確認できていない項目です。根拠の強さ(A〜E)の定義は方法論を参照。

01 — 名称

タヴクヴェリの意味は「槌の頭」。

「タヴクヴェリ(თავკვერი)」について、国立ワイン庁は果粒の頂部が平らであることから「ハンマーヘッド(槌の頭)」と名づけられたと説明しています。前半の「タヴ」は、ジョージア語のタヴィ(頭)に由来します。

VIVCに登録された別名(同義語)15件には、Tavkveri Kartalinsky(カルトリの)、Tavkveri Didmartsvala、Kundza、Didi Scaperawi / Grosser Scaperawi(ドイツ語圏の資料に由来する表記)などがあります。また、VIVCには名前に「タヴクヴェリ」を含む別の品種の登録がほかにもあり(白の TAVKVERI TETRI、ロゼの TAVKVERI CARTALINSKY など)、本ページはそのうち12276を扱います。本サイトは「タヴクヴェリ」を日本語の標準表記とし、他の表記が資料に現れた場合はこの表に追記します。

タヴクヴェリの表記
表記種類
タヴクヴェリ日本語(本サイト標準)
Tavkveriラテン文字の標準名(VIVCの正式名 TAVKVERI)
თავკვერიジョージア語原綴り
Tavkveri Kartalinsky / Tavkeri KartlisVIVCに登録された別名(「カルトリの」を付した呼称)
Tavkveri DidmartsvalaVIVCに登録された別名。同じ名前で別の番号(12277)の登録もある
KundzaVIVCに登録された別名。同じ名前の白品種 KUNDZA(VIVC 6559)があり、区別して扱う
Didi Scaperawi / Grosser Scaperawi / Takweri RothblauVIVCに登録された別名(ドイツ語圏の資料に由来する表記)
Tavkveri Tetri / Saperaviseburi / Patalanteuly / Cartalinsky名前に「タヴクヴェリ」を含む別の品種 — 区別して扱う

02 — 資料に見る記述

タヴクヴェリについて、資料はこう書いている。

資料ごとに記述を分けて示します。ワインの味わいは国立ワイン庁の記述として引用し、本サイトとしての断定はしません。

2004
国立ワイン庁 品種解説(赤品種頁。面積は2004年農業センサス)

カルトリ原産で、カヘティでも栽培。深い粘土質・砂質の土壌でよく育つ。花は雌しべだけが働く雌花で、チヌリやゴルリ・ムツヴァネなど他品種を近くに植えて受粉を確保する必要がある。芽吹き(萌芽)は3月末〜4月中旬、成熟は8月末〜9月中旬。樹の生育が旺盛(樹勢が強い)で収量が多く、果房は大きく密で肩が張り、果粒は丸くやや大きく濃青。べと病、ブドウホソハマキ、ハダニに弱く、秋に雨が多いと灰色かび病が深刻になる。ワインは近代的製法とクヴェヴリの双方で造られ(樽熟成を含むことも)、「中程度の酒質の辛口赤、ロゼ、スパークリング、酒精強化、デザートワイン」になりうるとし、いずれのスタイルでも「明るいチェリーとハーブの風味を、より暗い土のような風味が支える」と記す。生食用としても楽しまれる。29 ha(2004年)。

根拠の強さ B — 政府機関(味わいの記述は同庁の解説文による)
2026
VIVC 12276 の登録データ(2026年9月5日確認)

正式名 TAVKVERI、果皮色は黒(NOIR)、原産国ジョージア、用途はワイン用・生食用。花は雌花(FEMALE)。別名(同義語)15件。EUの品種目録に登録あり。株を保存している研究機関は17で、ジョージア国内の5機関、日本の2機関のほか、ブルガリア、中国、チェコ、フランス、ルーマニア、ロシア、スロバキア、ウクライナの機関。DNA型(SSRマーカー)のデータあり。親品種の登録はないが、この品種を親とする子品種の登録はある。写真7点。

根拠の強さ B — 国際データベース
2026
VIVC 「TAVKVERI」を含む登録の検索結果(2026年9月5日確認)

「TAVKVERI」を名に含む登録は、12276のほかに7件ある。黒の TAVKVERI DIDMARTSVALA(12277)、TAVKVERI SAPERAVISEBURI(12278)、TAVKVERI PATALANTEULY(12279。別名 Tavkveri Kakhuri / Kakhetinskii)、白の TAVKVERI TETRI(12280)と TAVKVERI KAHETYINSZKIJ(40793)、ロゼの TAVKVERI CARTALINSKY(24002)、そしてウクライナの交配品種 TAVKVERI MAGARACHA(16444)。本ページが扱うのは12276のみ。

根拠の強さ B — 国際データベース

03 — 確認状況

確認できていること、できていないこと。

確認済み正規名・ジョージア語原綴り・ラテン文字標準名・VIVC登録番号(12276)
確認済み原産・主地域(カルトリ)と果皮色(黒)— VIVC・国立ワイン庁で一致
確認済み雌花だけを咲かせる品種であること — VIVC(花の性別: 雌)と国立ワイン庁(雌しべだけが働き、受粉用に他品種が必要)で一致
確認済み栽培面積 29 ha(2004年、国立ワイン庁)
確認済みEU品種目録への登録と、研究機関コレクションでの保存(VIVC記載の保有機関17)
未確認現在の栽培面積 — 2004年以降の公的統計を確認できず
未確認親品種 — VIVCに系譜の登録がない
未確認同義語「Tavkveri Didmartsvala」と別登録12277の異同、同義語「Kundza」と別登録6559(白)の関係
未確認保存株の番号と、DNA型(SSRマーカー)の値の照合(VIVCの「SSRデータあり」の表示のみ確認)
未確認ワインの味わいに関する官能評価の一次資料 — 国立ワイン庁の解説文のみ。このため本ページに味わいのプロファイルはありません

04 — 保存とDNA

タヴクヴェリの苗木を守る、研究機関。

研究機関の畑に保存された株は、品種を遺伝資源として未来に残す役割を持ちます。VIVCによると、タヴクヴェリの株を保存している研究機関は17あり、うち5つがジョージア国内、2つが日本です。国内の保存先には、園芸・ブドウ栽培・醸造研究所(VIVCの機関コード GEO017)が含まれます。

VIVCにはこの品種のDNA型(SSRマーカー)のデータがあります。名前に「タヴクヴェリ」を含む別の登録(12277ほか)と同じ品種かどうかも、DNA型を比べることで見分けられます。

保存とDNAの状況
項目状態備考
保存株の有無あり17の研究機関で保存(ジョージア国内5、日本2を含む)。VIVCによる
DNA型(SSRマーカー)ありVIVCに登録
親子関係子品種ありVIVCに、この品種を親とする品種の登録がある
名前の似た登録別の登録名前に「タヴクヴェリ」を含む品種は、VIVCでは別の番号で登録

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執筆ジョージアワインストア データベース編集部
レビュー編集部(品種データ担当が相互確認)
初回公開2026年9月5日
最終確認2026年9月28日
根拠の強さB(公的資料。VIVC・国立ワイン庁で確認)
主要出典VIVC 12276、国立ワイン庁(赤品種解説)、VIVC(名前に「タヴクヴェリ」を含む登録)

根拠の強さ(A〜E)の定義は方法論、運営体制はこのサイトについてを参照。

タヴクヴェリの情報を、お持ちですか。

タヴクヴェリを栽培・醸造しているカルトリやカヘティの生産者、保存株を管理する機関、2004年以降の栽培面積や系譜・語源に関する文献をご存じの研究者の方からの情報を求めています。確認できた情報は出典を明記して本ページに反映します。