辛口赤(PDOオブチャ)
バグダティ市オブチャ村周辺。ツォリコウリ主体のアンバーと並んで、オツハヌリ・サペレ100%の赤が規定された呼称。濃いルビー色、高い酸と硬いタンニン。
黒品種 ・ ワイン用 ・ VIVC 8840
Otskhanuri Sapere ・ ოცხანური საფერე
オツハヌリ・サペレは、ジョージア西部イメレティ(およびラチャ・レチュフミ)で少量栽培される黒ブドウ品種です。名前はサペラヴィと同じ「染める」を意味する語根を持ちますが、遺伝的には別の品種です。酸とタンニンの強い、長期熟成に向く赤を生むとされ、2024年12月に登録されたPDOオブチャの赤はこの品種100%と定められています。栽培面積はごく小さく、復興段階にあります。
01 — 名称
「オツハヌリ・サペレ(ოცხანური საფერე)」は、西部ジョージアの村オツハナ(Otskhana)に由来する形容詞「オツハヌリ」と、サペラヴィと同じく「染める・色を付ける」を意味する語根を持つ「サペレ」から成るとされます。国立ワイン庁は「オツハナの、色を付けるもの」と説明していますが、村の所在を含め語源は伝承に基づくもので、文献で確定したものではありません。
名前は似ていますが、サペラヴィとは遺伝的に別の品種です。VIVCには8840番で独立して登録され、イメレティの歴史的地域名に由来するとみられる「アルグヴェトゥリ・サペレ(Argvetuli Sapere)」など14の同義語・転写が収録されています。表記の揺れはすべて本ページに統合しています。
| 表記 | 種類 |
|---|---|
| オツハヌリ・サペレ | 日本語(本サイト標準) |
| Otskhanuri Sapere | ラテン文字標準名(VIVC prime name) |
| Argvetuli Sapere | 同義語(VIVC)。アルグヴェティはイメレティの歴史的地域名 |
| Otskhanouri Sapere / Otschanuri Sapere 等 | ラテン文字の転写ゆれ(VIVC同義語) |
| ოცხანური საფერე | ジョージア語原綴り |
| Оцханури сапере | ロシア語転写 |
| サペラヴィ(Saperavi、VIVC 10708) | 語根を共有する別品種 — 区別して扱う |
02 — 味わい
辛口赤の一般的傾向です。国立ワイン庁の品種記述を主な根拠としており、製法・産地・生産者により異なります。
若いうちはチェリー、森の果実、プラム、ハーブの明るい風味に、高い酸としっかりしたタンニンが伴うとされます。国立ワイン庁は、若いワインは噛みごたえのある硬さを持ち、10〜15年の熟成でピークを迎え、さらに長く熟成しうると記述しています。同じ「サペレ」の名を持つサペラヴィほど色は濃くならず、酸の高さが骨格の中心になる点が特徴とされます。資料が少ないため、上記は一般的傾向にとどまります。
酸とタンニンの強さから、仔羊や豚の煮込み、直火焼きの肉、クルミのソースを使う西ジョージアの料理、熟成チーズと。若いワインは料理の脂と合わせると硬さが和らぎます。ペアリング詳細へ
03 — スタイルと産地
2004年時点でわずか5 haと報告された品種が、2024〜2025年に登録された二つのPDOの主役になりました。白品種中心のイメレティで、この品種は数少ない赤の顔です。
バグダティ市オブチャ村周辺。ツォリコウリ主体のアンバーと並んで、オツハヌリ・サペレ100%の赤が規定された呼称。濃いルビー色、高い酸と硬いタンニン。
呼称の名前に品種名を含む、オツハヌリ・サペレの赤のための呼称。イメレティ内の特定区域で造られる。
イメレティおよびラチャ・レチュフミの家族経営の畑で少量仕込まれる赤。甕(チュリ)仕込みから近代的製法まで幅がある。
栽培メモ: 萌芽は4月中旬。成熟期は国立ワイン庁が10月上旬とする一方、収穫を10月下旬〜11月中旬とする資料もあり、記述に幅があります。果粒は濃青、房は円筒〜円錐形。国立ワイン庁は「最も古いジョージア品種の一つ」とし、西部にのみ分布すると記述しています。